モータースポーツ

2017年3月12日 (日)

F1 2017 プレシーズンテスト

 2月27日から4日間/3月7日から4日間の計8日間にわたり、F1のプレシーズンテストがスペインGPの舞台・カタルーニャサーキットで開催されました。
 車体のレギュレーションが大幅に変わる今年のF1。その新レギュレーション対応の各チームのニューマシンが登場するので例年以上に注目されていた今回のテストでしたが……正直なところ、ニューマシンのデザインも各チームの序列もあまり驚きはありませんでした。
 まずは、マシン。「ロー&ワイド化でカッコ良くなる!」と言われていましたが……残念ながら、それほどカッコ良くなったとは思えませんね。たしかに、タイヤは見るからに太くなったし、リアウイングは明らかに低く大きくなったので、一昔前(2000年代)あたりのスタイリングに戻ったようにも見えるのですが、ついでにシャークフィンも復活してたり(さらに「Tウイング」なんて付加物も)、ノーズ先端部のブサイクな突起もほとんどのチームで残ってしまいました。おかげで、「美しいマシン」とはとても言えず、せいぜい「昨年型のちょっとマシ版」ってのが多いように感じました。ただ、美しいマシンに仕立てる“王者”メルセデスAMGのマシンはノーズが細くなった今年型もやっぱり美しいマシンでしたし、ジェームス・キーが中心となって仕上げてきたトロロッソのマシンも今年型はメルセデスのそっくりさんながらカラーリングも一新され凄い別嬪さんになりましたので、こちらのデザインラインが今年のトレンドになってくれると嬉しいんですけどね。
 次に、チーム序列。ニューマシンが発表されテストが始まっていきなり速さを見せつけたのは、予想通りのメルセデスAMG。PU(パワーユニット)はレギュレーション変更がトークン制廃止程度なため、今年もメルセデスPUが有利と予想されており、テスト2日目午前中にハミルトン(メルセデスAMG)があっさり1分20秒983を記録。昨年のスペインGP予選Q3でハミルトン自身が記録した1分22秒000どころか、2008年のスペインGPでフェラーリF2008を駆るライコネンが記録したコースレコードの1分21秒670をも上回ってきました(※ただし、テストでのタイムは公式記録ではないので残らない)。このタイムを速報で見て「ああ、今年もメルセデス盤石かよ」と思いましたが……それに「待った」をかけたのはフェラーリ。同じ2日目の午後に、レコードを上回られたライコネンが1分20秒960を叩き出してすぐに最速タイムを奪還して見せました。そして、テスト3日目にはメルセデスAMGに移籍したボッタスが1分19秒705を出して19秒台に突入。そして、テスト後半初日にはウィリアムズに復帰したマッサが1分19秒726/レッドブルのリカルドも1分19秒900を出してきました。その後はタイム的には各チームとも伸び悩みましたが、後半3日目にベッテル(フェラーリ)がウルトラソフトタイヤで1分19秒024を出すと、テスト最終日には再びライコネンが1分18秒634を叩き出し、唯一の18秒台を刻みました。テスト開始前「フェラーリはデザイン的に失敗したのでは?」とのウワサも流れていましたし、実際今年型のSF70Hはエアーインテークが独特なデザインだったため「大丈夫なの?」って感じでしたが……終わってみれば、予想の斜め上をいくスピードを見せつけてくれました(しかも、ライコネンの最速タイムはスーパーソフトタイヤ。本気出せばもっと削れた、かも?)。また、信頼性の面でも、5102kmを走破したメルセデスAMGが今年のテストも他を圧倒しましたが、フェラーリも4450kmを走っており、見事2番手につけました。まぁ、「プレシーズンテストでフェラーリ絶好調」ってのは経験則上イマイチ信用できないので、「今年は跳ね馬の年や!」とはまだ言えないんですけど……開幕戦オーストラリアGPで本当に優勝できたりしたら、今年のフェラーリは期待していいかもしれません。また、最終日にはフェルスタッペン(レッドブル)が1分19秒438/サインツJr.(トロロッソ)が1分19秒837/ルノーワークスに移籍したヒュルケンベルグが1分19秒885と、ルノーPU勢3チームが揃って19秒台に入れてきました。ルノーPUはテスト中トラブル続きで信頼性の面では3チームとも下位に沈んでしまいましたが、スピードはそれなりに出せそうですよね。空力マシン復活ということでレッドブルも復活するのではと予想されていたところ、今回のテストではあまり強そうには見えませんでしたけど……開幕戦には別の空力パッケージになってるかもしれませんし、PUさえしっかり回れば今年も上位陣の一角にはなってるでしょうね。
 で、勝負の3年目を迎えたマクラーレン・ホンダなんですが……テスト期間中のほとんど連日、ホンダPUにトラブルが発生。テスト時間中のPUのせ替えばかりが報道され、後半2日目にはアロンソがブチ切れたとの報道もされました。結果的には、アロンソのベストタイムが1分21秒389(ウルトラソフト)で、新人バンドーンも1分21秒348(ウルトラソフト)とほぼ同じながら、19秒台には遠く及ばず、ブレーキに問題を抱えているといわれるハースのマグヌッセン(1分20秒504)/グロージャン(1分21秒110)よりも遅いタイムしか残せず、信頼性でも1978kmしか走れずにダントツ最下位。どの程度シャシー側のデータが取れたかはわかりませんけど、どう考えても今回のテストが最もうまくいかなかったチームであることは間違いないでしょうな。まぁ、テストは実車での不具合チェックの場であることも事実で、不具合の洗い出しは他よりたくさんできたとみることもできないわけではないですけど、ねぇ。PU供給先が1チームしかないホンダとしてはテスト期間中他チームよりとにかく走り回ってデータを取りまくらないといけなかったのではないでしょうか。にもかかわらず、この結果とは……電源周りのトラブルが多く、本当にPUだけの不具合なのか怪しいとはいえ(※さすがにその程度の不具合なら、さくらでベンチテストやってるうちに対策してるはず。シャシー側から過電流が流れるとかが原因ではないのかと予測)、この結果はあまりに情けないですね。開幕までにせめて電源周りのトラブルだけでも出ないように対策できて常に全力で回せる状態になっていれば、案外「本領発揮」して好成績を残すこともありうるかもしれませんけど……マシンデザインもあまり美しくないし、チームカラーのオレンジを配した新カラーリングもイマイチだしで、どうにも現状では期待できないですなぁ。予想外な方向で活躍してくれることを祈るほかない、ですかねぇ。

 何はともあれ、2週間後には開幕戦・オーストラリアGP決勝です。
 今月からまた「フジテレビNEXT ライブ・プレミアム」の契約をスカパーとしましたし、高速コーナリングマシンになったニューF1による2017シーズンが面白いシーズンになってくれることを願いますわ。

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2017年1月25日 (水)

F1ストーブリーグ16-17&バーニー・エクレストン退任

 F1は現在オフシーズンでして、「新レギュレーションに合わせた新車開発の時間を多く取る」とかいう理由で開幕前テストも今年は非常に遅い時期に設定されているため、各チームのマシン開発状況も今は全く不明だったりします。
 で、そんな時はドライバーの移籍話・通称“ストーブリーグ”の話題になるのですが……昨シーズン終了直後のロズベルグ電撃引退によって生じたメルセデスAMGの空きシートは昨年末ぐらいから報道されていた通りウィリアムズからボッタスが移籍し、空いたウィリアムズのシートにはマッサが復帰するという形になりました(ウィリアムズのもう1人は新人ランス・ストロール)。ベッテルとかアロンソなど他チームのエース級がメルセデスAMGに移籍して連鎖的な大移動勃発、なんてことにはならなかったため、イマイチ面白くない結果になってしまった感もありますけど……当のボッタスは大変ですな。正ドライバーとはいえ、契約は1年。環境が一変する上に、「昨年までのクルマとは別カテゴリーのクルマ」とも言われる新レギュレーションの下でのニューマシンで結果(上位入賞どころか表彰台当たり前、みたいな)を求められ、さらに比較対象はあのハミルトン。「跳ね馬のエース」よりかはマシかもしれないけど、強烈なプレッシャーの中で1年闘うってのは大変そうですね。とはいえ、結果を出せば名実ともにトップドライバーと証明されるわけですし、頑張ってもらいたいものです。また、レッドブルとフェラーリは2人とも残留。フォースインディアにはペレスが残り、新たにマノーからオコンが移籍。マクラーレンは、バトンが引退してバンドーンが加入。トロロッソは2人残留で、ハースはグロージャン残留/ルノーからマグヌッセンが移籍、ルノーはパーマー残留/フォースインディアからヒュルケンベルグが移籍。ザウバーはエリクソンが残留し、マノーからウェーレインが移籍することになりました。
 そして、残るマノーはと言いますと……現在破産手続中で、どうやら風前の灯火状態みたいですね。チームに対する出資者探しの最中らしいですけど、仮に新規出資者が見つかった場合でも時間的に2017年型車を開幕戦までに準備するのは難しいとして、FIAに序盤3レースについては2016年型車での参戦を認めるよう求めたとか……といっても昨年のマシン用のタイヤとか今年はありませんし、もはや八方ふさがりですかねぇ?せっかくハースが入ってきたのに、まーた退場するチームが出るとか……本当にそうなってしまったら、残念としか言いようがありませんわ。

 そんな中、一昨日23日にアメリカのリバティメディアがF1の運営権取得手続きを完了したと発表しました。21世紀フォックス副会長のチェース・キャリーがF1の新しい最高責任者(CEO)となり、今までF1を率いてきたバーニー・エクレストンはCEOを退任して名誉会長に。また、あのロス・ブラウンがモータースポーツ担当取締役、ESPNで販売・マーケティング担当上級副社長を務めたショーン・ブラッチスが商業担当取締役に就任することも発表されました。
 今までなんだかよくわからない運営がヨーロッパでなされていたF1が、これからはアメリカのメディア大手によって運営されていくこととなり、また最近は“老害”を通り越しシスの暗黒卿か何かの如く振る舞っていたバーニー・エクレストンがF1運営に(おそらく)関わらなくなるわけでして、これは「もしかしたら、運営が風通し良くより可視化されて、F1が良くなるのでは!?」と思いたくもなるニュースです。もちろん、F1が世界選手権として世界規模で毎年開催され続けてきたのはバーニー・エクレストンがいたからというのも事実でその功績は非常に大きいのですが、近年「F1は金持ちだけが見ればいいんだ!」みたいなことを発言してみたり、そもそもプロ競技として何を目指すのかって根本的なところから迷走させてしまったりとあれもこれもおかしかったですからねぇ。この点、リバティメディアならメディア戦略はきっちり立てるだろうし(※正しい戦略かどうかは別)、競技運営もロス・ブラウンなら1からしっかりとやってくれるんじゃないかと思います。
 ま、今年は時期も時期だしすぐに変わるとは思いませんが、来年再来年あたりからはF1も現代的なプロスポーツへと変革されるかもしれませんね。あまり多くは望みませんけど、F1がより良き方向へ変わっていくことは期待したいと思います。
 あと、今年は有料でも視聴するつもりですが、できることなら来年からは無料放送を復活してほしいです。F1から離れた客を呼び戻すためには、関心を呼び起こすことから始めるしかないと思うので。そちらの方もよろしくお願いいたします。

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2016年12月 3日 (土)

F1 2016 アブダビGP

 F1最終戦・アブダビGP決勝が先月27日に行われました。
 私の調子が結局良くならないので、第20戦・ブラジルGPと合わせた記事とします。

■F1第20戦 ブラジルGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 ライコネン(フェラーリ)
10位 アロンソ(マクラーレン)
17位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 フェルスタッペン(レッドブル)
10位 アロンソ(マクラーレン)
16位 バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」フェルスタッペン/「Fastest Lap Award」フェルスタッペン/「Fastest Pit Stop Award」ルノー
■F1第21戦 アブダビGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル)
9位 アロンソ(マクラーレン)
12位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 ベッテル(フェラーリ)
10位 アロンソ(マクラーレン)
リタイア バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ベッテル/「Fastest Lap Award」ベッテル/「Fastest Pit Stop Award」レッドブル

 第20戦のブラジルGPは、予選はなんとかドライコンディションでやれたものの、決勝が雨雨雨でセーフティーカー→クラッシュ→赤旗中断ループの酷く荒れたレースに。ロズベルグが優勝すればチャンピオン決定でしたがそれどころではなくなり、元々ウェットがそれほど得意でないロズベルグはひたすらリスク回避で、雨でも速いハミルトンが優勝しロズベルグは今回も2位を死守。また、スピンしたりウェット/インターミディエイトのギャンブルに失敗したりと散々だったフェルスタッペンが、最後のセッションで他車を抜いて抜いて抜きまくって3位表彰台をゲットしました。こわいもの知らずというかなんというか……ただ、見ている側としては水を得た魚のようにスイスイと抜きまくるあのドライビングは実に素晴らしかったです。
 そして、チャンピオン争いが12ポイント差で迎えた最終21戦・アブダビGP。ロズベルグは3位までに入れば=表彰台に立ちさえすればハミルトンの結果がどうであれチャンピオンという状況で最終戦を迎えましたが……Q3でコースレコードに迫る1分38秒台を叩き出すなど、今回もハミルトンが先行。「スタートか1コーナーで何かあればあるいは」とも思いましたが、ハミルトンもロズベルグもきっちりスタートを決めて1コーナーもすんなりパス。その後、1回目のピットインで2人とも後から入ってきたフェラーリを待たされることになりましたが両者待たされたので差はほとんどつかず、アクシデントはこれだけ。ハミルトンは策略(?)からかスローペースの走行を続けたため、最後はハミルトンとロズベルグ、2回目のピットでスーパーソフトを選択し最終盤に3番手へ浮上したベッテル、それに1ストップ作戦で4番手のフェルスタッペンまでが連なる形になったものの、ベッテルも無理はしなかったためにこの隊列のままチェッカーフラッグが振られ、ロズベルグは2位となって表彰台に立ちワールドチャンピオンとなりました。アロンソは10位入賞で1ポイント獲得。このレースでF1を引退すると表明したバトンは、序盤にサスペンションが折れるトラブルが出てしまい、残念ながらリタイア。一方、マッサ(ウィリアムズ)は9位入賞で15年間のF1キャリアを締めくくりました。

 これにて、2016年のF1も終了しました。
 ドライバーズタイトルは、385ポイントを稼いだロズベルグが獲得。リタイアノーポイントは“同士討ち”になったスペインの1回だけながら、モナコ他4回表彰台を逃し、シーズン勝利数も21戦中9勝で10勝したハミルトンに及ばなかったりしましたが、最終的に5ポイント差でハミルトンの猛追を凌ぎきりました。ロズベルグはF1デビューから11年目にして初の戴冠。また、父ケケ・ロズベルグもF1チャンピオンであり(1982年。1勝のみでチャンピオンを獲得した)、親子でF1チャンピオンになったのはグラハム・ヒル(1962&68)/デイモン・ヒル(1996)親子に次いで2組目。ロズベルグ、おめでとうございます。ランキング2位は380ポイントを獲得したハミルトン。21戦中10勝/スペインを除くと表彰台を逃したのは3回と安定した成績を残しましたが……やはりマレーシアのリタイアノーポイントが痛恨でしたね。ただ、ハミルトンは3位が4回(ロズベルグは2回)あったりしますし、「ロズベルグよりもポイントを取りこぼした」というのも事実かと。F1が総ポイント数を争う競技である以上、負けは負けですな。ランキング3位は256ポイントのリカルド。マレーシアでの1勝とロシア以外の20戦でポイントを獲得。レッドブルの復調を証明する立派な3位だと思います。ランキング4位は212ポイントのベッテルで、5位は204ポイントのフェルスタッペン。今季0勝に終わった不振のフェラーリながら、最終戦でフェルスタッペンをブチ抜いてランキング4位を死守したあたりは“跳ね馬のエース”の意地、でしょうか。ただ、ベッテルとチームに生じた溝は端から見てるともう埋めがたいレベルにも思えますが……どうなりますかね。一方、その攻撃的なドライビングで批判されまくりのフェルスタッペン君ですが、シーズン途中にチーム変わっていきなり優勝(スペイン)した上、その後も表彰台6回登って、終わってみれば200ポイント超え達成……とんでもない若者であることは間違いないでしょうし、その才能は認めざるを得ないでしょうな。良くも悪くも今年最も目立ったF1ドライバーだったと思います。ただ、来年はもう少し大人のドライバーになってもらえると……いや、何でもないです。ランキング6位は186ポイントのライコネン。表彰台は4回に留まり、表彰台に立っている印象よりもフェルスタッペンとレース後にやり合ってる印象の方が強かったような気がします。7位には101ポイントを稼いだペレスが入りました。荒っぽいドライバーの1人だった彼も、今や中堅どころの筆頭格みたいになりましたね。タイヤの使い方では職人的だったりしますし、表彰台にも2回立ったし、立派です。8位ボッタス、9位ヒュルケンベルグで、アロンソが54ポイントでランキング10位に。11位マッサ、12位サインツ、13位グロージャン、14位クビアト、15位に21ポイントのバトンが入りました。
 コンストラクターズタイトルは、765ポイントのメルセデスAMGが獲得。21戦19勝、今年も完全に他を圧倒。2位は、468ポイントのレッドブル。3位はフェラーリで、398ポイント獲得。4位は173ポイントのフォースインディアで、5位は138ポイントのウィリアムズ。終盤まで争っていましたが、終わってみれば結構差がついてしまいましたね。6位は76ポイントを稼いだマクラーレン。昨年27ポイントしか取れず9位だったことを思えば「躍進した」とも言えますけど……目指す場所はこんな位置ではないはずなので、来季はしっかり表彰台争いをするチームになっていてもらいたいです。7位トロロッソで、新加入のハースが8位。これは立派。9位は新生ルノーで、10位はブラジルでナスルが獲得した2ポイントによりザウバー。オーストリアでウェーレインが1ポイントを獲得したマノーは残念ながら最下位でした。

 今季のF1は、見ててとにかく面白くなかった2014年よりさらに面白くなかった2015年と同じく、メルセデス1強&マクラーレン・ホンダがまだまだ弱い、見ていて楽しくないシーズンだったと言えますかね。ただ、オープニングラップで“1強”の2台だけがいきなり消えたスペインGPとか、リカルドが奮戦したモナコGPとか、ドラマチックだったマレーシアGPとか、川合さんがボヤくほど長かった雨のブラジルGPとか、チャンピオンシップが懸かって最後の最後までわからなくてドキドキした最終戦とか、楽しめたレースもあるにはありましたね。トップチームのマシンを駆って暴れ回るフェルスタッペン、初戴冠に向けて突っ走ることができずに耐えるロズベルグ、吹っ切れてひたすら押しまくるハミルトン……ドライバー同士の人間模様も今年は垣間見えたので、昨年よりは多少は良かったかもしれません。今年からは無料視聴枠が日本から消えてしまい、初めてお金(1万円弱ぐらい?)払ってF1の中継映像を見てきたわけですが、少なくとも「カネ返せ!」って気分ではないので、まぁ面白くはなかったが有料でも満足はできた、って感じですかね。
 で、来季は……とか考えていたら、昨晩遅くに突然「ロズベルグ引退」の報道がなされまして、驚愕しました。「チャンピオン獲った途端引退かよ」と思ったのと同時に、「後釜どうすんの?」って。今年はストーブリーグが早くに終わってまして、残ったシートは既に「ザウバーの1つとマノーだけ」って言われてましたが、ロズベルグが引退するとなると一番良い(と思われる)席が1つ空くわけで……何が起こるか全くわからなくなってしまいました。テストドライバーでもあるウェーレインが昇格すれば特段問題なさそうですけど、仮にベッテル(ドイツ人)とか他チームのエース級が移籍なんてことになると大変なことになります。「エース級なんてのは契約で拘束されているんだよ!」とか言われそうですけど、なぜか非常事態には契約が簡単に破棄されたりするのがF1界だったりするので、予断を許しません。トト・ウォルフが「メルセデスのコクピットはどのドライバーにも自由に開かれている」「必要なだけ時間を取るつもり」とか言ってるのも、「エース級さんの移籍、待ってまーす」と言っているようにも聞こえますしねぇ(ウェーレインなら支配下なので即決のはず)。どうなることやら。
 一方、マシンの方はレギュレーションが大きく変わりますので、一新されます。タイヤの幅がかつてのようなワイドタイヤになるのに合わせて、ワイドトレッド・ワイドウイングになって削られ続けたダウンフォースも今回は増します。PUのレギュレーションはほぼ変更ないようですが、開発制限は撤廃されるのでシーズン途中で新設計のPUにスイッチし劇的にパワーアップすることも不可能ではなくなりました。というわけで、来季の勢力図はどうなるのか、現時点では全くわかりません。今のまま“メルセデス盤石”が続くのかもしれませんし、エイドリアン・ニューウェイがとんでも空力マシンを作り上げてレッドブル1強時代に戻るかもしれませんし、2009年のブラウンGPの例がありますから黄色(ルノーワークス)無双とかインド無双なんてこともあるかもしれない。もちろん、古参のフェラーリやマクラーレンやウィリアムズが1強に返り咲くことだってあり得ます。レギュレーションが大きく変わった年は何が起こるか予測不可能なんです。ま、できれば1強ではなく3強か4強ぐらいになってくれた方が見ていて楽しくなりそうなんですが……どうなるんでしょうかね。外観的にどのくらい変わるのか実際どのくらい速くなるのか、来季の新マシンはカッコ良くなるらしいし、とても楽しみですわ。

 来年は、マシンと共にF1という競技自体が大きく面白く変わった1年となればいいですね。

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2016年11月 3日 (木)

F1 2016 メキシコGP

 F1第19戦・メキシコGP決勝が先月30日に行われました。
 私の調子が未だよろしくないので、今回も連続開催された第18戦・アメリカGPと合わせた短縮版の記事とします。

■F1第18戦 アメリカGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル)
12位 アロンソ(マクラーレン)
19位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル)
5位 アロンソ(マクラーレン)
9位 バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」フェルスタッペン/「Fastest Lap Award」ベッテル/「Fastest Pit Stop Award」レッドブル
■F1第19戦 メキシコGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 フェルスタッペン(レッドブル)
11位 アロンソ(マクラーレン)
13位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル) ※3着はフェルスタッペン/表彰台にはベッテルが上ったが、レース後の裁定で繰り上がった
12位 バトン(マクラーレン)
13位 アロンソ(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ベッテル/「Fastest Lap Award」リカルド/「Fastest Pit Stop Award」ウィリアムズ

 昨年はハリケーンの余波で大変なことになってしまい以降の開催が危ぶまれたアメリカGPも、今年はキレイに晴れ渡りお客さんもいっぱい入って興業としてはイイ感じそうでしたが……決勝はイマイチ面白くない展開でした。スタート直後の1コーナーでリカルドが2番手に上がり、中盤でヒュルケンベルグ(フォースインディア)とボッタス(ウィリアムズ)が接触/フェルスタッペンが27周目に突然ピットに入ってきてピットクルー大慌て→直後の29周目にスローダウンの後、コース上でストップし、VSC(バーチャルセーフティーカー)/37周目に念のためのピットストップを敢行したライコネンのマシンにホイールナットの締め忘れが発生→リタイアとなってしまいライコネン激怒、とトラブルはいくつか発生しましたが、ハミルトンは終始首位をクルージング/ロズベルグもVSCの間にピットインしてまんまとリカルドを抜いて“ノルマ”の2位ゲット、と結局は「メルセデス盤石」でした。一方、上記のトラブルがすべて良い方向に働いたマクラーレンは、アロンソが5位をゲット/バトンも9位に入ってダブル入賞。惨敗した日本GPがウソのように12ポイントも荒稼ぎしました。
 で、昨年復活して大観衆が押し寄せたメキシコGPは、さらに多くの観衆が押し寄せたようで、興行的には大成功だったみたいですけど……ことらも展開はイマイチ。FP1:7番手/FP2:3番手/FP3:4番手/Q1:6番手/Q2:5番手とロズベルグが週末通して不調で、面白くなるかなとも思いましたが、Q3に2番手タイムを叩き出してしまい……決勝もリスクを廃した危なげない進行で、やっぱり「盤石」。またも首位をクルージングしたハミルトンが優勝し、通算51勝目。通算勝利数でアラン・プロストに並び、歴代2位となりました。ロズベルグも“ノルマ”の2位を死守。また、今回2回ストップが予想されていたところ、ベッテル(フェラーリ)が1回ストップ作戦を敢行したことで、上位陣に「1ストップ縛り」のような状況が発生。最後の最後にフェルスタッペン/ベッテル/リカルドの間での3位争いが激烈になってそこは結構見ていて面白かったのですが……フェルスタッペンがコーナーをショートカットしてベッテルを抜き返し順位を維持したのにベッテルに順位を譲らず、そのままレースは進行。レース終了直後フェルスタッペンに5秒加算ペナルティが科され、表彰式控え室に入っていたフェルスタッペンは退去させられてベッテルが表彰台に/さらに決勝後、ベッテルがリカルドの追い抜きに対しブレーキング中の進路変更を取られ10秒加算ペナルティが科されると発表。最終的にはリカルドが3位で、フェルスタッペン4位、ベッテルは5位ということになりました。これはね……対象が人気のフェルスタッペンだからレース中に順位を譲るよう裁定を出さなかったのか、またメキシコで人気のあるフェラーリのドライバーだからベッテルを表彰台に上げておいてレース後に降格したのか、って「恣意的な判断がなされたのでは」と勘ぐりたくなるくらいにアンフェアで後味の悪い措置だなと感じましたよ。F1もプロスポーツである以上は、結果(表彰台)を左右するような裁定については厳密で公正な判断を的確にしてもらいたいものです。一方、マクラーレンは下位に沈んだまま何もできずに終わりました。今度はアメリカでの好結果がウソのように鈴鹿と同じパターンでノーポイント……「ロン・デニスが更迭されるのでは」とも言われてるみたいですけど、好不調の“波”が激しすぎるというか、最近のマクラーレンって一体どうなってんですかねぇ?
 チャンピオンシップは、ハミルトンが連勝して50ポイント/ロズベルグが連続2位で36ポイントを獲得し、ポイント差は19に縮まりました。が、残り2戦となったので、ハミルトンがさらに連勝したとしても、ロズベルグは残り2戦を2位と3位でもチャンピオンとなります。逆に、次戦ブラジルGPでロズベルグが優勝すると、ハミルトンは2位になっても最終戦で逆転不可能となるのでチャンピオンが決定してしまいます。ロズベルグがアメリカ2連戦を共に2位で乗り切ったのは、かなり大きいんじゃないですかね。個人的には、今年はロズベルグにチャンピオンになってもらいたいんですけど、どうなるのでしょうな。

 F1ではないのですが、先週アウディの今年限りでのWEC撤退が発表され、昨日はVWがWRCから撤退することも発表されました。WRCには来年から入れ替わりにトヨタが復帰するのでさほど痛手にはならなそうですけど、WECのLMP1ハイブリッドクラスはどうなるんでしょうか……アウディは今年新車を投入してきていたので、撤退の報を聞いたときは驚きましたわ。ヨーストと組んでどっかのメーカーが新たに参入すれば面白いんですけどね(日産とかマツダとかジャガーとかメルセデスとかプジョーとか)。
 ここ10年ほどモータースポーツには厳しい環境が続いていますけど、これからも持続して発展し続けていけるよう世界的になんとか盛り立てていかないといけませんなぁ。

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2016年10月11日 (火)

F1 2016 日本GP

 F1第17戦・日本GP決勝が一昨日行われました。
 日本、言わずと知れた本田技研工業の母国であります。鈴鹿サーキット、言わずと知れた本田技研工業傘下のパーマネントサーキットであります。そんなホンダが、F1でのマクラーレン・ホンダとしての復帰2年目、「トップ3に次ぐチーム」として母国に凱旋……とは、今年もいきませんでした。

 予選。雨天が予想されていたものの雨は午前中のみで、曇天ながら路面はドライ。となれば、荒れる要素はなくなり(前戦のハミルトン車のトラブルが深刻なエンジントラブルだったようで、メルセデスがPUユーザー全員にパワーセーブを言い渡したようですが……言うほど影響は大きくなかった)、予想通りメルセデスAMG勢のトップ争いということになってしまいました。他方、期待のマクラーレン・ホンダはQ1からまさかの大苦戦。アロンソは15番手でぎりぎりQ1突破/バトンは16番手でQ1落ちを喫しました。また、Q2もアロンソはふるわず、結局予選は15番手で終わりました。PPはロズベルグ(メルセデスAMG)が獲得し、3年連続。2番手ハミルトン(メルセデスAMG)。3番手ライコネン/4番手ベッテルとフェラーリ勢が続き、5番手フェルスタッペン/6番手リカルドとレッドブル勢は今回フェラーリに先行を許しました。7番手ペレス/9番手にヒュルケンベルグとフォースインディア勢が入り、8番手にグロージャン/10番手にグティエレスとハース勢が今回トップ10入りしてきました。ハースは初の鈴鹿にして初の揃ってQ3進出を達成。次戦が母国GPだからかどうかわかりませんけど、調子上げてきましたかね(新興ハースが結果を出したのに、名門マクラーレンときたら……)。
 決勝。また午前中に雨が降ったようですが、午後は曇天で路面はドライ。ライコネンがギヤボックス交換で5グリッド/ベッテルが前戦の接触が原因の3グリッド降格処分でそれぞれ8番手/6番手スタート、さらにバトンがエンジン交換ペナルティで最後尾スタートに。荒れる要素がまたまた取り払われメルセデスAMG勢独走かと思いましたが、スタートでハミルトンが出遅れ8位に落ちるアクシデントが発生。3周目にはベッテルがペレスをかわして3位に浮上、1位ロズベルグ/2位フェルスタッペン/3位ベッテルとなって「フェラーリが追撃する面白い展開か」とも思ったのですが……結局追撃できたのはハミルトンだけ。おそらくはパワーセーブの関係で2位フェルスタッペンを抜くことまではできなかったものの、3位まで戻して表彰台に乗ることには成功しました。優勝はロズベルグで、フェラーリ勢はベッテル4位/ライコネン5位。前戦優勝のリカルドは6位で、7位ペレス/8位にヒュルケンベルグのフォースインディア勢。9位に今季限りで引退するため鈴鹿ラストランとなったマッサ(ウィリアムズ)が入り、10位はボッタス(ウィリアムズ)。全車完走の上、セーフティーカーもバーチャルセーフティーカーさえもない展開では何もできずに下位に沈んだままとなってしまったマクラーレン勢はともに周回遅れとなりアロンソ16位/バトン18位に終わりました。「Driver of the Day Award」はフェルスタッペン/「Fastest Lap Award」はベッテル/「Fastest Pit Stop Award」はウィリアムズが獲得。

 抜きにくいコースレイアウトもあって、決勝は予想通りというかほとんど面白みのない展開になってしまいましたが……マクラーレン・ホンダにとっては「それ以前」のレースでしたな。昨年の日本GPの記事での感想も同じ書きだしで、「来季はMP4/4みたいな“無敵マシン”とまではいかなくとも、勝負ができるPUとシャシーをホンダとマクラーレンとで必ず用意してもらいたいものです。本当に。」で締めたのですが、その昨年以下の成績になってしまうとはねぇ(昨年はアロンソ11位/バトン16位)。「セパンでダブル入賞なら、今年はいける」と私も楽観視してましたが甘過ぎでした。蓋を開けてみれば、ルノーの2台(パーマー12位/マグヌッセン14位)にもザウバーのエリクソン(15位)にも負ける「惨敗」ですよ。しかも、ドライの鈴鹿(特殊要因なし)での敗北ってことは、MP4-31のF1マシンとしての実力がこんなもんってことであって言い訳できませんし。それに、フォースインディアとウィリアムズは4台揃ってきっちりポイント獲りましたから(しかも、両チームとも使い古しのPUな上にパワーセーブ中。ホンダPUは新品)……追いついたと思っていた2チームが、またはるか彼方へ遠のいた感じです。今年のマクラーレン・ホンダには本当にガッカリしましたわ。もうシーズン終盤ですし、シャシーのレギュレーションが大幅に変わる来年に期待するしかないですけど……どうなんですかねぇ。
 他方チャンピオンシップでは、ロズベルグがハミルトンをさらに引き離すことに成功。ポイント差は33に広がりました。残りは4レースなので、仮にハミルトンが残り全勝したとしてもロズベルグは2位を3回+3位が1回でもチャンピオンということになりました。また、今回でもってメルセデスAMGチームのコンストラクターズタイトル獲得が確定して究極“同士討ち”をも狙える状態にもなったので、「自分だけノーポイント」を避ければ良くなり、優位に立ちましたね。こうなると、ハミルトンはとにかく再逆転を信じて勝つしかないわけですが……まぁ、焦ってる感じは見受けられないし、とりあえず次の連戦(アメリカGP/メキシコGP)ですな。

 今年の日本GP来場数は過去最低だったみたいですけど、これも仕方ないでしょうな。レース終了後にBSフジで無料視聴できる特番(これまでの2016シーズン16戦ダイジェストと日本GPの1時間版)をやってましたが、普段は有料放送のみで地上波では「F1自体今は開催されていない」に等しい状態ですからねぇ(実際フジのニュースでさえスルーしてたし)……世間一般からは完全に切り離されてしまっている以上、関心がある人以外は来場しないのも当然です。そんな中で決勝日72000人/3日間合計145000人も鈴鹿に集めたなら、むしろ凄いことだと私は思いますわ。「何とかしたい」というのなら、世間に存在自体をアピールし直すところからやり直さないといかんでしょうな。F1の経営権がアメリカの企業に移ると先月発表になったので、そのあたりの方針もこれまでとは変わってくれればあるいは、とも思いますけど……F1自体も今後どうなっていくんでしょうかね。

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2016年10月 4日 (火)

F1 2016 マレーシアGP

 F1第16戦・マレーシアGP決勝が2日に行われました。
 もはや恒例となった更新サボリのため、今回も短縮版とします。
 まずは、夏休み明けとなったベルギーGPからシンガポールGPまでの結果。

■F1第13戦 ベルギーGP
・予選
1位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 フェルスタッペン(レッドブル)
3位 ライコネン(フェラーリ)
9位 バトン(マクラーレン)
22位 アロンソ(マクラーレン)
・決勝
優勝 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 リカルド(レッドブル)
3位 ハミルトン(メルセデスAMG)
7位 アロンソ(マクラーレン)
リタイア バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ハミルトン/「Fastest Lap Award」ハミルトン/「Fastest Pit Stop Award」ウィリアムズ
■F1第14戦 イタリアGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 ベッテル(フェラーリ)
13位 アロンソ(マクラーレン)
15位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 ハミルトン(メルセデスAMG)
3位 ベッテル(フェラーリ)
12位 バトン(マクラーレン)
14位 アロンソ(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ロズベルグ/「Fastest Lap Award」アロンソ/「Fastest Pit Stop Award」レッドブル
■F1第15戦 シンガポールGP
・予選
1位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 リカルド(レッドブル)
3位 ハミルトン(メルセデスAMG)
9位 アロンソ(マクラーレン)
13位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 リカルド(レッドブル)
3位 ハミルトン(メルセデスAMG)
7位 アロンソ(マクラーレン)
リタイア バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ベッテル/「Fastest Lap Award」リカルド/「Fastest Pit Stop Award」メルセデスAMG

 高低差と最長レイアウトのスパ・フランコルシャン/直線を繋げたレイアウトの超高速コースのモンツァとパワーを要求されるサーキットに向けて各PUメーカーがアップデートを投入。ベルギーGPではホンダが7トークン/メルセデスも5トークンを使い、イタリアGPではフェラーリが3トークンを使用。また、残るルノーもシンガポールGPで3トークンを使ったPUをフェルスタッペン車用に持ち込みました。また、PU基数制限に引っかかることが確実なハミルトンとアロンソが、比較的追い抜きしやすい(=後方からの挽回が可能な)ベルギーGPで後半戦用のPUを複数基投入しペナルティを一気に消化しました。
 で、ドライバーズランキングトップのハミルトンは、ベルギーで最後列スタートとなったものの序盤展開が荒れたこともあって3位表彰台を確保することに成功。続くイタリアGP予選では、2番手ロズベルグにコンマ5秒近い差をつけて(他チームは相手にならず)PPを獲得。もはや盤石か、と思われましたが……なんと決勝でスタートに失敗。2位にはなったもののロズベルグの後塵を拝することに。さらに、シンガポールGPではダウンフォースで勝るレッドブル勢が絶好調で予選決勝ともにリカルドに前に出られてしまい、決勝では一時ライコネンにも抜かれる始末で3位がやっと。結局、3連勝となったロズベルグに合計ポイントでの逆転を許しました。

 そして、久々の秋開催ながらやっぱり灼熱状態での開催となったマレーシアGP。ホンダが次戦に迫った母国GPに向けて改良型PUをアロンソ車に投入してきました(基数オーバーのペナルティ消化のためマレーシアで投入。2トークンを申請したものの、パワーアップはなく安全性向上のためのものと判定され、トークンは使わずに済んだ模様。また、今回の改良型PUを使ったのは金曜日のセッションのみ)。
 セパン・サーキットは全面的に舗装がやり直され、レイアウトの一部改修もされたため高速化。そんな中で行われた予選は、ハミルトンが圧倒。コースレコードに迫る1:32.850を叩き出してPPを獲得。2番手ロズベルグに再びコンマ4秒の差をつけました。ただ、引き続きレッドブル勢も好調で、今回はフェラーリ勢も好調。3番手フェルスタッペン、4番手リカルド、5番手ベッテル、6番手ライコネンまではハミルトンから1秒以内の差に留まりました。以下は、7番手ペレス(フォースインディア)、8番手ヒュルケンベルグ(フォースインディア)で、今回が300戦目になったバトンが9番手。10番手はマッサ(ウィリアムズ)で、アロンソはペナルティのために実質予選不参加の22番手。
 決勝。上位陣のスタートは順調だったものの、1コーナーでベッテルが止まりきれずにフェルスタッペンとロズベルグに接触。ベッテルはサスが折れてリタイア。フェルスタッペンはそのまま走り続けたものの。リアを押されスピンしたロズベルグは最下位に転落。難を逃れたハミルトンが優勝してあっけなくランキング首位返り咲きかと思いましたが……41周目に突然マシンから煙と炎が上がってコース脇にストップ。そのままリタイアとなりました。その後は、後続のレッドブル勢がワンツー態勢をキープし、リカルドが今季初優勝。2位フェルスタッペンで、ハイブリッド化以降メルセデス/メルセデスAMGチーム以外では初となるワンツーフィニッシュとなりました。3位には、最後尾から挽回して10秒ペナルティをくらいながらもライコネンに10秒以上の差をつけたロズベルグが入りました。4位はそのライコネンで、5位ボッタス(ウィリアムズ)、6位ペレス。最後尾スタートのアロンソは、またも混乱に乗じて順位を上げ、終わってみれば7位。8位はヒュルケンベルグ。バトンは9位となり、マクラーレンはモナコGP以来のダブル入賞達成。10位にはパーマー(ルノー)が入り、F1で初のポイント獲得となりました。「Driver of the Day Award」はフェルスタッペン/「Fastest Lap Award」はロズベルグ/「Fastest Pit Stop Award」はウィリアムズが獲得。
 スペインにモナコといろいろあって優勝を逃していたリカルド、今回は優勝できて良かったですね。ハミルトンがリタイアする直前の39周目、通常であればタイヤ戦略上フェルスタッペンにポジションを譲るべきだったところをリカルドは譲らず、解説陣も「チームとしてどうなの、これ?」と言っていたところに前が突然いなくなって結果優勝したわけで……もしリカルドが素直にポジションを譲っていたら、またもフェルスタッペンが優勝していたわけです。そんなことになったら、「仏の顔も三度まで」でさすがにリカルドもブチ切れてチーム内の収拾つかなくなってたかもしれませんからねぇ。結果的にワンツーフィニッシュとなって、レース後にリカルドとフェルスタッペンが抱き合って、表彰台には代表のクリスチャン・ホーナーも上がってチーム全員で祝福できて、本当に良かったですな(シューズを盃にするパフォーマンスも全員でできたしw)。
 チャンピオンシップでは、ハミルトンがまさかのノーポイントとなり、一方でロズベルグは3位15ポイントを獲得できたので、2人の差は23ポイントとなりました。まぁ、残りまだ5レースもあって、かつ次の日本で仮にハミルトン優勝/ロズベルグリタイアなら即逆転してしまう点差でしかないので、あれこれ言うのはまだ早いところなんですけど……ハミルトンはPUトラブルが自分にばかり起こることに相当イライラしているようで(まぁ、ベルギーで裏技みたいなことやってまで調達したPUが1レース目で壊れるとか、相手が順調すぎるだけに腹立つだろうけど)、これからどうなっていくのでしょうね。
 あと、マクラーレン・ホンダ。表彰台を争うところまではまだ遠そうなんですが、イタリアを除けばQ3に進出して着実にポイントを取れてるし、メルセデスAMG/レッドブル/フェラーリの上位勢に続くポジション(フォースインディアやウィリアムズと争えるレベル)には入ってきたように思えますね。まぁ、もう一段進化して「4強」の一角にならないとダメなんですが、それは来年のマクラーレンシャシー+ホンダPUに期待、ですかね。とりあえずは、ホンダの聖地・鈴鹿での活躍に期待します。

 今週末は、いよいよ日本GPですね。ま、予選と優勝争いは例の如くメルセデスAMG勢の争いになるのでしょうけど、決勝はマクラーレンとフェラーリに頑張ってもらいたいですわ。フェラーリは母国イタリアでなんとか表彰台を確保したものの、とにかくうまくいってないですから……跳ね馬のカッコいいところを見せてもらいたいものです。

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2016年8月12日 (金)

F1 2016 ドイツGP

 F1第12戦・ドイツGP決勝が7月31日に行われ……って、もう先月のことじゃないか。
 体調が思わしくなく記事更新をサボって時期を逃してしまいましたので、今回も短縮版とします(11戦/12戦ともCSで全セッション見ることは見ました)。
 まずは、結果から。

■F1第11戦 ハンガリーGP
・予選
1位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 ハミルトン(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル)
7位 アロンソ(マクラーレン)
8位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル)
7位 アロンソ(マクラーレン)
リタイア バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ライコネン/「Fastest Lap Award」ライコネン/「Fastest Pit Stop Award」メルセデスAMG
■F1第12戦 ドイツGP
・予選
1位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 ハミルトン(メルセデスAMG)
3位 リカルド(レッドブル)
12位 バトン(マクラーレン)
14位 アロンソ(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 リカルド(レッドブル)
3位 フェルスタッペン(レッドブル)
8位 バトン(マクラーレン)
12位 アロンソ(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」リカルド/「Fastest Lap Award」リカルド/「Fastest Pit Stop Award」ウィリアムズ

 ハンガリーGPは、今年もレイアウト的に「抜けないサーキット」のハンガロリンクでの開催でしたが、路面の平坦化&再舗装された結果、平均速度が向上。予選ではコースレコード更新もあり得るのではと予想されましたが……なぜか予選開始時に限って大雨。予選開始が遅れ、開始してもじきに雨が強くなって中断、再開してもエリクソン(ザウバー)/マッサ(ウィリアムズ)/ハリアント(マノー)のクラッシュでそれぞれ赤旗中断とQ1は散々なことになりました。そんな中、マクラーレン勢はウェットでは好調で、アロンソ4番手/バトン7番手でQ2突破。初の揃ってQ3進出を達成したのですが……そのQ3の最後の最後でアロンソがスピン。コースを塞ぐ格好になったためダブルイエローフラッグが振られ、多くのマシンがラストアタックをやめたところ、後からきたロズベルグはタイムを更新。PPを獲得してしまいました。当然問題になったのですが、フラッグ提示区間ではキチンと減速していたと判断されお咎めなし(その後、予選中のダブルイエローフラッグは即レッドフラッグで中断ということに)。ただ、決勝のスタートでロズベルグはハミルトンとリカルドに抜かれて後退。すぐにリカルドは抜き返したものの、ハミルトンを抜き返すには至らず。あとはレッドブルvsフェラーリの争いでベッテルがフェルスタッペンをアンダーカットすることに成功し4位に入ったものの、「抜けないサーキット」の本領を発揮してオーバーテイクはなし。アロンソは決勝でも7位に入り、全セッション7位を記録。バトンは序盤でトラブルを抱えてリタイアしてしまいましたが、この際ピットとの通信がアドバイスだと判断されてピットスルーペナルティを受けました。これがまた問題になりまして……結果的に、無線の制限はフォーメーションラップとレーススタート時以外解禁となりました。
 昨年ニュルブルクリンク運営側の問題で開催できなかったことから2年ぶりの開催となったドイツGPは、一転して「抜きやすいサーキット」ホッケンハイムリンクが舞台でしたが……メルセデスの地元ということで、メルセデスPU勢が好調(代わりにマクラーレンは不調。揃ってQ2落ち)。PPはロズベルグが獲得したのですが……ロズベルグはまたもスタートで出遅れて、ハミルトンとレッドブル勢が先行。29周目に6コーナーでフェルスタッペンを抜きましたが、イン側をほぼ直進してブロックする形になったために5秒ペナルティ。で、ピットで加算ストップしたものの、なぜか5秒より随分長く停止(5秒を計るストップウォッチが壊れたらしい)したため、万事休す。ロズベルグは母国GPで4位に終わりました。マクラーレン勢はバトンとアロンソがポイント圏内に留まっていましたが、燃費が苦しくなってアロンソは最終的にポイント圏外に後退。バトンは頑張って8位4ポイントをゲットしました。

 「抜けないサーキット」「抜きやすいサーキット」と性格が真逆のサーキットでの連戦となりましたが、レース展開はどちらも面白いものではなく、結局のところ速いのはメルセデスAMGで強いのはハミルトン/2番手チームはレッドブルでフェラーリは3番手に落ちた、ってことがはっきりしたってところですかね。いやはや、フェラーリはテクニカルディレクターのジェームス・アリソンがチームを離れたと発表したり、ベッテルがドイツGPでストラテジストに正論を言い返したが故にレース後に謝罪させられたり……F1GPニュースで川合さんも言ってましたが、レースをする集団としてはホントまずい状況に見えますね。休み明けには元の戦闘集団に戻っていてもらいたいですけど、今シーズンの残りはゴタゴタが収まらないかもしれませんな。一方で、マクラーレンは4番手チーム争いに入り込みつつある、ってところでしょうか。ポイントでは4位ウィリアムズ/5位フォースインディアに遠く及びませんけど、6位トロロッソとは3ポイント差まできましたし、常にポイント圏内を走れる速さもつき始めたと言って良いだけの結果をここのところ残していますしね。夏休み明けのスパとモンツァに向けてICE(内燃機関)改良型PUが投入されるというウワサですし、後半戦もチーム全体としてうまく回ってくれると良いのですが。

 現在、F1は夏休み中でマシン開発も凍結中だったりしますが、月末に開催されるベルギーGPから再開となります。後半戦には日本GPもありますし、残り9戦、面白いレースが見られることを期待したいと思います。

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2016年7月21日 (木)

F1 2016 イギリスGP

 F1第10戦・イギリスGP決勝が7月10日に行われました……って、10日以上前かよ。
 いやはや、体調が思わしくなくて当ブログの記事更新をサボっていたところ(各GPはCSで全戦見ました)、いつの間にやら4グランプリも記事にしておらず、気がつけば次戦ハンガリーGPの開催が迫る始末でして、参りましたわ。
 というわけで、時間もないし、今回は第7戦~第10戦の結果と4戦通してのコメントだけ書いておきます。

■F1第7戦 カナダGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 ベッテル(フェラーリ)
10位 アロンソ(マクラーレン)
12位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ベッテル(フェラーリ)
3位 ボッタス(ウィリアムズ)
11位 アロンソ(マクラーレン)
リタイア バトン(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」フェルスタッペン/「Fastest Lap Award」ロズベルグ/「Fastest Pit Stop Award」ウィリアムズ
■F1第8戦 ヨーロッパGP
・予選
1位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 ペレス(フォースインディア)
3位 リカルド(レッドブル)
14位 アロンソ(マクラーレン)
19位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ロズベルグ(メルセデスAMG)
2位 ベッテル(フェラーリ)
3位 ペレス(フォースインディア)
11位 バトン(マクラーレン)
リタイア アロンソ(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」ペレス/「Fastest Lap Award」ロズベルグ/「Fastest Pit Stop Award」ウィリアムズ(マッサのチームが1.925秒という驚愕のタイムを叩き出した)
■F1第9戦 オーストリアGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 ヒュルケンベルグ(フォースインディア)
6位 バトン(マクラーレン)
14位 アロンソ(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 フェルスタッペン(レッドブル)
3位 ライコネン(フェラーリ)
6位 バトン(マクラーレン)
18位 アロンソ(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」フェルスタッペン/「Fastest Lap Award」ハミルトン/「Fastest Pit Stop Award」ウィリアムズ
■F1第10戦 イギリスGP
・予選
1位 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
3位 フェルスタッペン(レッドブル)
10位 アロンソ(マクラーレン)
17位 バトン(マクラーレン)
・決勝
優勝 ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 フェルスタッペン(レッドブル)
3位 ロズベルグ(メルセデスAMG)
12位 バトン(マクラーレン)
13位 アロンソ(マクラーレン)
「Driver of the Day Award」フェルスタッペン/「Fastest Lap Award」ロズベルグ/「Fastest Pit Stop Award」メルセデスAMG(10戦にしてようやくウィリアムズ敗れるw)

 4グランプリの間には荒れるカナダや「最速の市街地コース」バクー市街地特設コースでの初開催グランプリもありましたが、カナダは例年にない低温でタイヤ管理が厳しすぎてレースどころではなくなったり、バクーでは同時開催のGP2決勝が荒れに荒れたのと燃料セーブのため良く言えば「紳士的」悪く言えば事実上オーバーテイクなしのレースとなってしまったりと、途中で雨が降ったことでQ3が大激戦になったオーストリアの予選を除くと結果的に見ていてあまり楽しくない4戦になってしまいました。
 ただ、4戦ともメルセデスAMG勢のワンツーフィニッシュとはならなかったんですよね。カナダではオープニングラップでハミルトンとロズベルグが接触/バクーではハミルトンが絶不調/オーストリアではファイナルラップでハミルトンとロズベルグが接触/イギリスではレース終盤にギアボックストラブルを抱えたロズベルグがピットから指示を受けたとしてレース後に10秒加算ペナルティを受け3位降格、と理由はまちまちですけど、チームとしてメルセデスAMGは取れたはずのポイントを結構落としました。その代わりにポイントを稼いだのは、ボッタスやペレス、それにフェルスタッペンといったところでしょうか。特にフェルスタッペンは、ホームグランプリのオーストリアで今まで表彰台に上がることすらできなかったレッドブルチームに初の表彰台をもたらし、ウェットコンディションから路面が乾いていく非常に難しいコンディションの高速シルバーストーンでロズベルグを1度コース上でブチ抜き結果的に連続2位と印象に残る活躍を見せました。フェルスタッペンには懐疑的な私でさえも、「フェルスタッペンは何かを持ってるなぁ」と感心せざるを得ませんでしたわ。
 そんな中で、うまく行ってないのがフェラーリ。ベッテルはカナダとバクーで2位だったものの、オーストリアではタイヤバーストでリタイアし、イギリスではギアボックストラブルを連発し降格くらったりしてなんと9位。ライコネンは6位/4位/3位/5位と遅くはないけど特に速くもない、みたいな状態。フェラーリはコンストラクターズタイトル争いで3位レッドブルに6ポイント差まで詰め寄られてしまいました。ライコネンの契約延長も決まったことでチームが結束し直して上昇ムードに戻れば良いのですがね。
 いや、うまく行ってなくともポイントは稼いでいるだけフェラーリはマシ、かもしれません。マクラーレンは、この4戦で取れたポイントがオーストリアで奮闘したバトンの8ポイントだけだったりします。ホンダがカナダでターボに2トークン/イギリスで吸気系に2トークンのアップグレードを施しましたが、根本的なパワー不足解消には至らないようで、シャシーも含めた総合的な戦闘力では表彰台争いのレベルにはまだまだ遠そうですね。まぁ、ホンダにはあと10トークン残っているので、今シーズン中になんとかフェラーリとルノーと同等のパワーが出せるところまではいっておきたいですな。
 あと、残りのチームも、うまく行ってると言えそうなのはフォースインディアくらいのもので、今年はウィリアムズもトロロッソも厳しそうだし、ハースも苦しんでるしで大変そうですな。ああ、そういえばマノーはオーストリアでウェーレインが10位に入って1ポイント取ったんでしたっけ。あれは「お見事」でしたね。まだ最後方の争いから抜け出すには至っていませんけど、今年だけでかなり速くはなっているのでマノーも来季は中団に入ってくるかもしれませんな。そして、「消滅するのでは」とも言われていたザウバーは、ついに身売りされることとなり、今日正式に発表されました。これで財政的に安定してチームをやりくりできるようになれば中堅チームとして復活できるかもしれませんが……うまく進めば良いんですけどね。

 なんか、イタリアGPの存続が未だ決まらず危ういとか、来季から不格好な頭部保護デバイス“halo”を導入するしないとか、よろしくない話題には事欠かないF1ではありますけれども……とりあえず、夏休み前の連戦となるハンガリーGPとドイツGPを楽しみにしております。

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2016年6月 2日 (木)

F1 2016 モナコGP

 F1第6戦・モナコGP決勝が1日に行われました。
 予選。開始直後にナスル(ザウバー)のマシンが煙を噴いて赤旗中断し、さらにフェルスタッペン(レッドブル)がクラッシュして赤旗中断と、Q1は荒れた感じになりましたが、フェルスタッペンが脱落した以外結果は順当。Q2ではウィリアムズ勢が揃って脱落し、バトン(マクラーレン)も13番手で脱落。また、絶好調のリカルド(レッドブル)がスーパーソフトタイヤを履いてベストタイム(4番手)を記録し、他(ウルトラソフト)とは違うタイヤでスタートできることになりました。Q3では開始早々にハミルトン(メルセデスAMG)がマシンを止めてピットに入ってしまい、どうなるのか心配されましたが……結局、最後の最後にタイムを記録して3番手になりました。PPは渾身のアタックを見せたリカルドが獲得。リカルドはF1で初のPP。2番手はロズベルグ(メルセデスAMG)。4番手ベッテル(フェラーリ)、5番手ヒュルケンベルグ(フォースインディア)、6番手ライコネン(フェラーリ)、7番手サインツ(トロロッソ)、8番手ペレス(フォースインディア)、9番手クビアト(トロロッソ)。アロンソ(マクラーレン)は10番手。
 決勝。晴れた木曜土曜と異なり、モンテカルロは雨。ウェットコンディションが宣言され、リカルドのスーパーソフトスタート戦術は無効に。全車ウェットタイヤ装着でセーフティーカースタートとなりました。ただ、スタート後に雨はほぼ降らず、7周目(の最後のセーフティーカーライン)からレース再開……した途端、パーマー(ルノー)がクラッシュしてバーチャルセーフティーカー(VSC)。ここからインターミディエイトに履き替えるクルマが出始めます。10周目に再開。11周目にライコネンがヘアピンでクラッシュしリタイア、16周目にハミルトンがロズベルグをパスして(おそらくチームオーダー)2位浮上。21周目にロズベルグ/23周目にリカルドがインターミディエイトに履き替え。が、このあたりからモンテカルロは晴れてきて、25周目あたりからはレコードラインが乾いた状態の箇所が出始めます。32周目にレインタイヤで走り続けていたハミルトンがウルトラソフトに履き替え。翌周、リカルドが余裕をもってピットインしたのですが……なんとタイヤが用意できておらず、大きくタイムロス。スーパーソフトに履き替えたのですが、ピット出口でハミルトンにかわされて2位転落。この後リカルドは何度かハミルトンに仕掛けましたが「ここはモナコモンテカルロ、絶対に抜けない」わけで……ウルトラソフトタイヤも最後までもってしまい、結局はこのピットミスで勝負が決まってしまいました。あと、35周目にフェルスタッペンがまたクラッシュしてVSC/50周目にもザウバーの同士討ちでVSC/68周目にもコースに異物が入ってVSCとなりましたが大勢には影響なく、2時間ルールも適用もされず78周走りきりました。優勝はハミルトン。2位リカルド。3位ペレス。4位ベッテル、アロンソは5位入賞。6位ヒュルケンベルグで、ロズベルグは7位。8位サインツで、バトンが9位に入ってマクラーレンはダブル入賞。10位マッサ。「Driver of the Day Award」はペレス/「Fastest Lap Award」はハミルトン/「Fastest Pit Stop Award」はウィリアムズが獲得。

 路面が乾いていく難しいコンディションをレインタイヤとウルトラソフトタイヤ1セットずつの1ストップで走りきって見せたハミルトンもたしかに素晴らしかったのですが……今回の勝者にふさわしかったのは、やはりリカルドだったのではないでしょうかね。2回目のピットインの際にタイヤが準備されていなかったのは、ソフトタイヤで準備していたところ直前になってスーパーソフトに変更されたためだったらしいのですけど、ホントあれさえなければリカルドはハミルトンの前に出て立場が逆になり「ここはモナコモンテカルロ」でそのままゴールまで走ったでしょうからねぇ。しかも、そんなミスをよりによってモナコで、それも前戦スペインGPで優勝の権利を奪われたところから再起して、自身初のPP獲得して、完璧なレース展開をしていたその時にこの仕打ちですから。前戦とは違ってワザとではないとは思うのですが……これは「ない」、ですな。それと、チームメイトのフェルスタッペンも、マシン壊しまくった挙げ句ポイントも取れず……こちらも「ない」、ですな。他方、ペレスは今回頑張りましたね。知らん間にベッテル抜いて3位表彰台とは驚きました。というか、今年のフェラーリはモナコで良いところがあまりなく、かなり不調でしたね。ちょっと心配です。そして、期待されていたマクラーレンは……今年は期待ハズレでしたなぁ。アロンソ5位ってのは良かったんですけど、抜けないモンテカルロだから5位であって、全車中5番目に速かったから5位ではないんですよね。バトンもタイヤを早め早めに替えて攻めたのに9位止まりでしたし……まぁ、12ポイント持ち帰れたってことで、次戦以降頑張ってもらいましょう。

 で、次戦はカナダGP。今回のモナコ同様ウルトラソフトタイヤが持ち込まれ、高速化の方向で多少展開も変化すると思われます。燃費も厳しく、マクラーレンホンダには特に厳しそうですが、どうなりますかね。
 あと、6月もフジテレビNEXTと契約しましたので、とりあえずカナダGPとバクーで開催されるヨーロッパGPは見ることができます。それと、今年はルマンも見ることができそう。新コースのバクー市街地サーキットと本気のトヨタの勇姿、楽しみです。

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2016年5月20日 (金)

F1 2016 スペインGP

 F1第5戦・スペインGP決勝が15日に行われました。
 “ヨーロッパラウンド”は、今年もスペインはバルセロナのカタルーニャ・サーキットで開幕。空力の影響が大きく、レイアウト的にも抜きにくいサーキットで、予選とスタートとピット戦略が重要と思われていましたが……
 その予選。Q1はマッサ(ウィリアムズ)が落ちた以外は順当に進み、Q2ではメルセデスAMG勢が1分22秒台を出して独走/フェラーリとレッドブルの4台が23秒台で拮抗する中、残り10台の中団グループも24秒台で拮抗。そんな中、母国GPであるアロンソが1:24.192を出して10番手に。マクラーレンホンダとして初のQ3進出を果たしました(バトンは12番手)。Q3ではさらに全車加速して22~23秒台の争いとなり、1:22.000を叩き出したハミルトン(メルセデスAMG)がPP獲得。2番手にロズベルグ(メルセデスAMG)。3番手にはQ3タイヤ一発アタックで1:22.680を叩き出して見せたレッドブルのエースであるリカルドが入り、4番手にはレッドブルに昇格したばかりのフェルスタッペンが入りました。一方、フェラーリ勢は5番手ライコネン/6番手ベッテルと失速。7番手ボッタス(ウィリアムズ)、8番手サインツ(トロロッソ)、9番手ペレス(フォースインディア)。アロンソは1:23.981にタイムを更新したものの10番手に留まりました。
 決勝。スタート自体はトラブルがなかったのですが、1コーナーでロズベルグがハミルトンの前に出たところ、3コーナーでロズベルグが失速。ここで4コーナーのインを突こうとしたハミルトンにロズベルグがマシンをかぶせるように幅寄せし、ハミルトンは押し出されてコースアウト。そこでコントロールを失ったハミルトンのマシンがスピンしてロズベルグ車に突撃してそのまま2台ともグラベルへ……そして、セーフティカー導入。なんと、オープニングラップでメルセデスAMG勢の2台だけがキレイにレースから退場。この時点から、スペインGPは完全に別のレースになりました。レースが再開された4周目時点で1位リカルド 2位フェルスタッペン 3位サインツ 4位ベッテル 5位ライコネンでしたが、8周目にベッテル/10周目にライコネンがサインツをパス、ここからはレッドブルvsフェラーリという形に。そして各車ミディアムに履き替える1回目のピットストップを終え、リカルド&フェルスタッペンにベッテルの3台が先頭集団を形成し、そこへライコネンも追いついてきて、そのまま2ストップ作戦で4台並んで行くのかなと思っていたら……29周目に先頭を走っていたリカルドが突然ピットイン。さらに翌周ベッテルがピットイン。フェルスタッペンとライコネンが2ストップ/リカルドとベッテルは3ストップ作戦と両チーム内でそれぞれ戦略が分かれることになりました。理論上は3ストップの方が速いということで、この時点では非常に面白いレース展開になったのですが……ベッテルが38周目にピットインしてアンダーカットし、結果的にリカルドを抜くことに成功して以降はペースが上がらず、先頭の2台に追いつくことすらできないままレースは終了してしまいました。先頭の2台も、結局ライコネンはフェルスタッペンに仕掛けることすらできずに終了。リカルドはベッテルに追いついて何度か仕掛けることはできたものの、最終盤の65周目に左リアタイヤがパンクして万事休す。結果、オーソドックスな2ストップ作戦で耐え抜いたフェルスタッペンが優勝しました。マックス・フェルスタッペンにとってF1での初優勝となったことはもちろんのこと、18歳228日での優勝ということで史上最年少優勝かつ史上初の10代での優勝、さらに史上初のオランダ人優勝者と、記録づくめとなりました。2位はライコネンで、史上最年少ドライバーと現役最年長ドライバーが表彰台で並ぶということに(しかも、ライコネンはマックスの父親であるヨス・フェルスタッペンともF1で争っていたドライバーということで……感慨深い表彰台でしたね)。3位はベッテルで、4位はタイヤ交換しても順位はそのままで済んだリカルド。5位ボッタス、6位サインツ、7位ペレス、8位マッサで、9位にバトン。10位はクビアト。アロンソはリタイア。「Driver of the Day Award」はフェルスタッペン/「Fastest Lap Award」はクビアト/「Fastest Pit Stop Award」はウィリアムズが獲得。
 メルセデスAMG勢が2台とも消えたことで、久々にF1で「優勝争い」というものを見た気がしました。実質的にはリカルドとベッテルが2度目のピットインをしたところで勝負はついてしまっていたわけなんですけど、まぁそれは結果論ですからね。1ミスすれば即ライコネンに抜かれるというプレッシャーの中、隙を見せずミディアムタイヤ2本をしっかり使って首位を守り抜いた若きフェルスタッペンを褒めるべきでしょう。それに、フェルスタッペンは今回からレッドブルに移籍したばかりで、マシンにも全く慣れてない状態ですからねぇ。素晴らしかったとしか言い様はないですね。最年少優勝おめでとうございます。ただ、もしリカルドが同じ2ストップ作戦をとったとしたら……たぶん、フェルスタッペンはノーチャンスだったろうな、とは思いました。というか、解説陣も「なんで?」と疑問を呈していましたけど、リカルドはどうして3ストップだったんですかね?首位を走ってて、しかもレースペースを遅めにコントロールしてたというのに、なんで2ストッパーを抜かないと前に戻れないリスクをわざわざ背負ったのか……まぁ、レッドブルが真意を話すことはないでしょうけど、「逆チームオーダーかな」とも思いました。レース後リカルドは相当怒っていたみたいなので(当然だがw)、チームとわだかまりが残らないといいんですけどね。あと、母国GPで6位に入ったサインツと、降格くらいながらもしぶとくポイント獲ってファステストラップも刻んだクビアトの2人も良くやったんじゃないでしょうか。

 で、17日18日の2日間の日程で、同じバルセロナのカタルーニャ・サーキットにてインシーズンテストが開催されました。次戦が特殊コースのモナコですから、モナコに向けてのセッティングや初登場となるウルトラソフトタイヤなどを各チーム試していたようなのですが……マクラーレンが結構好調だったんですよね。モナコは非力PUでも戦えるので「これは吉兆か」とも思いましたが、何やら持ち込まれた改良型ルノーPUが相当イイ感じみたいなんですよね(35馬力増で1周あたりコンマ5秒スピードアップなんてウワサも)。最強シャシーとされるレッドブルのマシンに、このイイ感じな改良型ルノーPUが載るとなると……厄介そうですな。フェラーリはおろかメルセデスAMGにとっても脅威となりかねず、となるとマクラーレンホンダはまた置いてかれるかも。そうならないように頑張ってもらいたいものです。

 次戦は、“伝統の一戦”モナコGP。今年はどうなりますかね。

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