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2017年3月12日 (日)

F1 2017 プレシーズンテスト

 2月27日から4日間/3月7日から4日間の計8日間にわたり、F1のプレシーズンテストがスペインGPの舞台・カタルーニャサーキットで開催されました。
 車体のレギュレーションが大幅に変わる今年のF1。その新レギュレーション対応の各チームのニューマシンが登場するので例年以上に注目されていた今回のテストでしたが……正直なところ、ニューマシンのデザインも各チームの序列もあまり驚きはありませんでした。
 まずは、マシン。「ロー&ワイド化でカッコ良くなる!」と言われていましたが……残念ながら、それほどカッコ良くなったとは思えませんね。たしかに、タイヤは見るからに太くなったし、リアウイングは明らかに低く大きくなったので、一昔前(2000年代)あたりのスタイリングに戻ったようにも見えるのですが、ついでにシャークフィンも復活してたり(さらに「Tウイング」なんて付加物も)、ノーズ先端部のブサイクな突起もほとんどのチームで残ってしまいました。おかげで、「美しいマシン」とはとても言えず、せいぜい「昨年型のちょっとマシ版」ってのが多いように感じました。ただ、美しいマシンに仕立てる“王者”メルセデスAMGのマシンはノーズが細くなった今年型もやっぱり美しいマシンでしたし、ジェームス・キーが中心となって仕上げてきたトロロッソのマシンも今年型はメルセデスのそっくりさんながらカラーリングも一新され凄い別嬪さんになりましたので、こちらのデザインラインが今年のトレンドになってくれると嬉しいんですけどね。
 次に、チーム序列。ニューマシンが発表されテストが始まっていきなり速さを見せつけたのは、予想通りのメルセデスAMG。PU(パワーユニット)はレギュレーション変更がトークン制廃止程度なため、今年もメルセデスPUが有利と予想されており、テスト2日目午前中にハミルトン(メルセデスAMG)があっさり1分20秒983を記録。昨年のスペインGP予選Q3でハミルトン自身が記録した1分22秒000どころか、2008年のスペインGPでフェラーリF2008を駆るライコネンが記録したコースレコードの1分21秒670をも上回ってきました(※ただし、テストでのタイムは公式記録ではないので残らない)。このタイムを速報で見て「ああ、今年もメルセデス盤石かよ」と思いましたが……それに「待った」をかけたのはフェラーリ。同じ2日目の午後に、レコードを上回られたライコネンが1分20秒960を叩き出してすぐに最速タイムを奪還して見せました。そして、テスト3日目にはメルセデスAMGに移籍したボッタスが1分19秒705を出して19秒台に突入。そして、テスト後半初日にはウィリアムズに復帰したマッサが1分19秒726/レッドブルのリカルドも1分19秒900を出してきました。その後はタイム的には各チームとも伸び悩みましたが、後半3日目にベッテル(フェラーリ)がウルトラソフトタイヤで1分19秒024を出すと、テスト最終日には再びライコネンが1分18秒634を叩き出し、唯一の18秒台を刻みました。テスト開始前「フェラーリはデザイン的に失敗したのでは?」とのウワサも流れていましたし、実際今年型のSF70Hはエアーインテークが独特なデザインだったため「大丈夫なの?」って感じでしたが……終わってみれば、予想の斜め上をいくスピードを見せつけてくれました(しかも、ライコネンの最速タイムはスーパーソフトタイヤ。本気出せばもっと削れた、かも?)。また、信頼性の面でも、5102kmを走破したメルセデスAMGが今年のテストも他を圧倒しましたが、フェラーリも4450kmを走っており、見事2番手につけました。まぁ、「プレシーズンテストでフェラーリ絶好調」ってのは経験則上イマイチ信用できないので、「今年は跳ね馬の年や!」とはまだ言えないんですけど……開幕戦オーストラリアGPで本当に優勝できたりしたら、今年のフェラーリは期待していいかもしれません。また、最終日にはフェルスタッペン(レッドブル)が1分19秒438/サインツJr.(トロロッソ)が1分19秒837/ルノーワークスに移籍したヒュルケンベルグが1分19秒885と、ルノーPU勢3チームが揃って19秒台に入れてきました。ルノーPUはテスト中トラブル続きで信頼性の面では3チームとも下位に沈んでしまいましたが、スピードはそれなりに出せそうですよね。空力マシン復活ということでレッドブルも復活するのではと予想されていたところ、今回のテストではあまり強そうには見えませんでしたけど……開幕戦には別の空力パッケージになってるかもしれませんし、PUさえしっかり回れば今年も上位陣の一角にはなってるでしょうね。
 で、勝負の3年目を迎えたマクラーレン・ホンダなんですが……テスト期間中のほとんど連日、ホンダPUにトラブルが発生。テスト時間中のPUのせ替えばかりが報道され、後半2日目にはアロンソがブチ切れたとの報道もされました。結果的には、アロンソのベストタイムが1分21秒389(ウルトラソフト)で、新人バンドーンも1分21秒348(ウルトラソフト)とほぼ同じながら、19秒台には遠く及ばず、ブレーキに問題を抱えているといわれるハースのマグヌッセン(1分20秒504)/グロージャン(1分21秒110)よりも遅いタイムしか残せず、信頼性でも1978kmしか走れずにダントツ最下位。どの程度シャシー側のデータが取れたかはわかりませんけど、どう考えても今回のテストが最もうまくいかなかったチームであることは間違いないでしょうな。まぁ、テストは実車での不具合チェックの場であることも事実で、不具合の洗い出しは他よりたくさんできたとみることもできないわけではないですけど、ねぇ。PU供給先が1チームしかないホンダとしてはテスト期間中他チームよりとにかく走り回ってデータを取りまくらないといけなかったのではないでしょうか。にもかかわらず、この結果とは……電源周りのトラブルが多く、本当にPUだけの不具合なのか怪しいとはいえ(※さすがにその程度の不具合なら、さくらでベンチテストやってるうちに対策してるはず。シャシー側から過電流が流れるとかが原因ではないのかと予測)、この結果はあまりに情けないですね。開幕までにせめて電源周りのトラブルだけでも出ないように対策できて常に全力で回せる状態になっていれば、案外「本領発揮」して好成績を残すこともありうるかもしれませんけど……マシンデザインもあまり美しくないし、チームカラーのオレンジを配した新カラーリングもイマイチだしで、どうにも現状では期待できないですなぁ。予想外な方向で活躍してくれることを祈るほかない、ですかねぇ。

 何はともあれ、2週間後には開幕戦・オーストラリアGP決勝です。
 今月からまた「フジテレビNEXT ライブ・プレミアム」の契約をスカパーとしましたし、高速コーナリングマシンになったニューF1による2017シーズンが面白いシーズンになってくれることを願いますわ。

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