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2016年5月

2016年5月20日 (金)

F1 2016 スペインGP

 F1第5戦・スペインGP決勝が15日に行われました。
 “ヨーロッパラウンド”は、今年もスペインはバルセロナのカタルーニャ・サーキットで開幕。空力の影響が大きく、レイアウト的にも抜きにくいサーキットで、予選とスタートとピット戦略が重要と思われていましたが……
 その予選。Q1はマッサ(ウィリアムズ)が落ちた以外は順当に進み、Q2ではメルセデスAMG勢が1分22秒台を出して独走/フェラーリとレッドブルの4台が23秒台で拮抗する中、残り10台の中団グループも24秒台で拮抗。そんな中、母国GPであるアロンソが1:24.192を出して10番手に。マクラーレンホンダとして初のQ3進出を果たしました(バトンは12番手)。Q3ではさらに全車加速して22~23秒台の争いとなり、1:22.000を叩き出したハミルトン(メルセデスAMG)がPP獲得。2番手にロズベルグ(メルセデスAMG)。3番手にはQ3タイヤ一発アタックで1:22.680を叩き出して見せたレッドブルのエースであるリカルドが入り、4番手にはレッドブルに昇格したばかりのフェルスタッペンが入りました。一方、フェラーリ勢は5番手ライコネン/6番手ベッテルと失速。7番手ボッタス(ウィリアムズ)、8番手サインツ(トロロッソ)、9番手ペレス(フォースインディア)。アロンソは1:23.981にタイムを更新したものの10番手に留まりました。
 決勝。スタート自体はトラブルがなかったのですが、1コーナーでロズベルグがハミルトンの前に出たところ、3コーナーでロズベルグが失速。ここで4コーナーのインを突こうとしたハミルトンにロズベルグがマシンをかぶせるように幅寄せし、ハミルトンは押し出されてコースアウト。そこでコントロールを失ったハミルトンのマシンがスピンしてロズベルグ車に突撃してそのまま2台ともグラベルへ……そして、セーフティカー導入。なんと、オープニングラップでメルセデスAMG勢の2台だけがキレイにレースから退場。この時点から、スペインGPは完全に別のレースになりました。レースが再開された4周目時点で1位リカルド 2位フェルスタッペン 3位サインツ 4位ベッテル 5位ライコネンでしたが、8周目にベッテル/10周目にライコネンがサインツをパス、ここからはレッドブルvsフェラーリという形に。そして各車ミディアムに履き替える1回目のピットストップを終え、リカルド&フェルスタッペンにベッテルの3台が先頭集団を形成し、そこへライコネンも追いついてきて、そのまま2ストップ作戦で4台並んで行くのかなと思っていたら……29周目に先頭を走っていたリカルドが突然ピットイン。さらに翌周ベッテルがピットイン。フェルスタッペンとライコネンが2ストップ/リカルドとベッテルは3ストップ作戦と両チーム内でそれぞれ戦略が分かれることになりました。理論上は3ストップの方が速いということで、この時点では非常に面白いレース展開になったのですが……ベッテルが38周目にピットインしてアンダーカットし、結果的にリカルドを抜くことに成功して以降はペースが上がらず、先頭の2台に追いつくことすらできないままレースは終了してしまいました。先頭の2台も、結局ライコネンはフェルスタッペンに仕掛けることすらできずに終了。リカルドはベッテルに追いついて何度か仕掛けることはできたものの、最終盤の65周目に左リアタイヤがパンクして万事休す。結果、オーソドックスな2ストップ作戦で耐え抜いたフェルスタッペンが優勝しました。マックス・フェルスタッペンにとってF1での初優勝となったことはもちろんのこと、18歳228日での優勝ということで史上最年少優勝かつ史上初の10代での優勝、さらに史上初のオランダ人優勝者と、記録づくめとなりました。2位はライコネンで、史上最年少ドライバーと現役最年長ドライバーが表彰台で並ぶということに(しかも、ライコネンはマックスの父親であるヨス・フェルスタッペンともF1で争っていたドライバーということで……感慨深い表彰台でしたね)。3位はベッテルで、4位はタイヤ交換しても順位はそのままで済んだリカルド。5位ボッタス、6位サインツ、7位ペレス、8位マッサで、9位にバトン。10位はクビアト。アロンソはリタイア。「Driver of the Day Award」はフェルスタッペン/「Fastest Lap Award」はクビアト/「Fastest Pit Stop Award」はウィリアムズが獲得。
 メルセデスAMG勢が2台とも消えたことで、久々にF1で「優勝争い」というものを見た気がしました。実質的にはリカルドとベッテルが2度目のピットインをしたところで勝負はついてしまっていたわけなんですけど、まぁそれは結果論ですからね。1ミスすれば即ライコネンに抜かれるというプレッシャーの中、隙を見せずミディアムタイヤ2本をしっかり使って首位を守り抜いた若きフェルスタッペンを褒めるべきでしょう。それに、フェルスタッペンは今回からレッドブルに移籍したばかりで、マシンにも全く慣れてない状態ですからねぇ。素晴らしかったとしか言い様はないですね。最年少優勝おめでとうございます。ただ、もしリカルドが同じ2ストップ作戦をとったとしたら……たぶん、フェルスタッペンはノーチャンスだったろうな、とは思いました。というか、解説陣も「なんで?」と疑問を呈していましたけど、リカルドはどうして3ストップだったんですかね?首位を走ってて、しかもレースペースを遅めにコントロールしてたというのに、なんで2ストッパーを抜かないと前に戻れないリスクをわざわざ背負ったのか……まぁ、レッドブルが真意を話すことはないでしょうけど、「逆チームオーダーかな」とも思いました。レース後リカルドは相当怒っていたみたいなので(当然だがw)、チームとわだかまりが残らないといいんですけどね。あと、母国GPで6位に入ったサインツと、降格くらいながらもしぶとくポイント獲ってファステストラップも刻んだクビアトの2人も良くやったんじゃないでしょうか。

 で、17日18日の2日間の日程で、同じバルセロナのカタルーニャ・サーキットにてインシーズンテストが開催されました。次戦が特殊コースのモナコですから、モナコに向けてのセッティングや初登場となるウルトラソフトタイヤなどを各チーム試していたようなのですが……マクラーレンが結構好調だったんですよね。モナコは非力PUでも戦えるので「これは吉兆か」とも思いましたが、何やら持ち込まれた改良型ルノーPUが相当イイ感じみたいなんですよね(35馬力増で1周あたりコンマ5秒スピードアップなんてウワサも)。最強シャシーとされるレッドブルのマシンに、このイイ感じな改良型ルノーPUが載るとなると……厄介そうですな。フェラーリはおろかメルセデスAMGにとっても脅威となりかねず、となるとマクラーレンホンダはまた置いてかれるかも。そうならないように頑張ってもらいたいものです。

 次戦は、“伝統の一戦”モナコGP。今年はどうなりますかね。

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2016年5月 5日 (木)

F1 2016 ロシアGP

 F1第4戦・ロシアGP決勝が1日に行われました。
 このタイミングで、フェラーリが3トークン/メルセデスが2トークンを使った改良型PUを投入。特にメルセデスPUの改良はカスタマー版PUにも大きな効果をもたらしたようで、ウィリアムズ勢が一気に復調してきたのですけど……。
 予選。マクラーレン勢は、バトン12番手/アロンソ14番手タイムに留まり、今回もQ3進出ならず。また、Q2を2番手で終えたハミルトン(メルセデスAMG)のPUにトラブルが発生。Q3は走れないことになり……1分35秒台で走るクルマがメルセデスAMG以外ないので、この時点でPP争いは事実上終了。結果、PPは余裕でロズベルグ(メルセデスAMG)が獲得。2番手はベッテル(フェラーリ)でしたが、ギアボックス交換ペナルティが確定していたため、フロントローには3番手につけたボッタス(ウィリアムズ)がロズベルグと並ぶことに。4番手はライコネン(フェラーリ)で、5番手にはマッサ(ウィリアムズ)。以下、6番手リカルド(レッドブル)、7番手ペレス(フォースインディア)、8番手に母国GPのクビアト(レッドブル)、9番手フェルスタッペン(トロロッソ)。10番手はタイムなしのハミルトン。
 決勝。ピレリタイヤとのマッチングが異常に良いのか悪いのか、とにかく摩耗しないソチ・オートドローム。1ストップが予想され、実際Q3進出を逃したドライバーも多くがスーパーソフトでのスタートを選択してきましたが……2コーナーでクビアトがベッテルに追突して押されたベッテル車がリカルドに接触/グティエレス(ハース)がヒュルケンベルグ(フォースインディア)に追突してスピンしたヒュルケンベルグ車がハリアント(マノー)と接触、さらに直後の3コーナーでクビアトがまたもベッテルに追突してベッテル車がスピン。結果、ベッテルとヒュルケンベルグとハリアントがリタイアし、レッドブル勢が大幅に後退することに。で、セーフティーカーが入ったんですが、入ったのが序盤すぎて「選択肢が広がった」とまでは言えず、結局当初の予想通りスーパーソフトで20周前後走行→ソフトの1ストップ作戦が最も有効かつ適切だったようです。その戦略をとって今回も余裕のレース展開だったロズベルグが優勝し、開幕4連勝(昨年からは7連勝)。ハミルトンもサクッと順位を挽回してそのまま2位に入り、メルセデスAMG勢はワンツーフィニッシュ。3位はライコネン。4位ボッタスで、5位に2ストップ作戦をとったマッサ。6位にアロンソが入り、今季初ポイント獲得となりましたが……ホンダPUには燃費が厳しく、燃料セーブしたこともあって周回遅れ。7位には予選17番手だったマグヌッセン(ルノー)が入り、ルノーワークスは復帰後初ポイント。8位はグロージャン(ハース)、9位ペレスで、10位にバトンが入りました。バトンも今季初ポイント獲得で、マクラーレンは久々のダブル入賞となりました。「Driver of the Day Award」はマグヌッセン/「Fastest Lap Award」はロズベルグ/「Fastest Pit Stop Award」はウィリアムズが獲得。

 レース展開は「メルセデス盤石」で、ロズベルグは自身初のグランドスラム(ポールポジション/ファステストラップ/全周回トップ/優勝の4つ)まで達成してしまうなど(※ロズベルグは史上24人目の達成で、他の現役ドライバーで達成しているのはベッテルだけとか)優勝争いは今回もまったく面白くなかったわけですけど、実際はトラブル続きのハミルトン車のみならずロズベルグ車のPUにも問題が出ていたようで、結構危うかったみたいですな。案外「メルセデス盤石」ではないのかもしれません。また、中団ではアロンソ6位/バトン10位とマクラーレン勢が健闘して「おおお、ついにきたか!」って感じもするわけですけど……レース後のバトンのコメントにもある通り、今回の結果はクビアト“魚雷”でフェラーリ1台が消えレッドブル勢が2台とも後方に沈んだ(ついでにトロロッソ勢も消えたり後方に沈んでた)「ラッキー」に寄るところも大きいんですよね。昨年ほどではないにしろホンダPUはパワーが足りてなくてスピードが稼げず、マクラーレンのシャシーも現状では完成度低いままっぽいですしねぇ。ただ、予告されていた通り次戦スペインGPでマクラーレンのシャシーに大幅なアップグレードが施されるようなので、これでパワー不足を補えるようになってアロンソの言う通り表彰台も狙えるようになったら良いのですけどね。
 そして、本日5日、レッドブルが次戦スペインGPからフェルスタッペンをレッドブル・レーシングに昇格させ、クビアトはトロロッソに戻すと発表しました。今朝「クビアトとフェルスタッペン、交替か?」という速報を見て「そんなバカな」とか思ってたら、夕方には正式発表ですよ。びっくりしましたわ。まぁ、前戦で接触されて“魚雷”と評したベッテルに、今度は追突した上、さらに追い討ちで追突してスピンさせ「撃沈」……まさしく“魚雷”(笑)。その上、結果的にチームメイトのリカルドにも被害を及ぼしてしまったわけでして、取れたはずのチームのポイントをゼロにしてしまったというのはね。プロのレーシングドライバーとして申し開きのしようもないですな。レースにアクシデントはつきものとはいえ、これは懲罰的交替もやむをえないですかね。とはいえ、フェルスタッペンもねぇ……「速さはあるけど、ドライビングも危なっかしい」という点ではクビアトと似たタイプに私には見えますし、まだ10代とはいえカッカしすぎる性格も現代F1ドライバーとしてはどうなんですかねぇ?トップチームたるレッドブルではドライバーに対する風当たりも強くなりますし、問題を起こしたりしなければいいんですけど。

 次戦は、“ヨーロッパラウンド”開幕戦となるスペインGPですな。状況が変化してくることを期待したいです。

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