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2012年11月16日 (金)

衆議院解散と民主党政権の3年半

 本日午後、衆議院が解散されました。憲法69条解散ではなく、内閣総理大臣の一存で決まるいわゆる7条解散です。
 これにより、約3年半続いた民主党中心の政権に対する国民による審判がようやく下されることとなります。投票日は来月16日です。
 待ちに待った総選挙ということで、前回<記事はこちら>同様に私Bleumerの現時点での政治観をこの辺で書いておこうと思っていますが(アップしました。こちらです)……その前に、日本史にその悪名が残るであろう今回の民主党政権について少しまとめてみます。民主党が政権を獲得した前回の衆院選(2009年)版のマニフェスト<※民主党の公式サイトから今でもダウンロードできます>、あの鳩山由紀夫の顔アップが表紙の紙切れにおいて彼らが言っていたこと約束したことを参照しながら、彼らの3年半についておおまかに見ていきましょうか。

 2009年版民主党マニフェストは、「政権構想」として「5原則」を掲げていました。
原則1:官僚丸投げの政治から、政権党が責任を持つ政治家主導の政治へ。
 あの頃、「政治家主導」って言葉、民主党はよく言ってましたよね。選挙前は官僚をさんざん叩いて息巻いてましたよね。その民主党が、今では官僚の言いなりです。実際に日本という国家を主導しようとしたら、官僚があれこれやってくれないと何もできない。そのことを民主党は野党時代知らなかったけど、実際政権をやってみて初めて知った……それだけのことでしたな。これが“官僚叩き”の末路です。“官僚叩き”ってのは、結局のところ「タダの文句垂れ」で政権担当能力のない素人だってことです。違う党で今なお“官僚叩き”に終始している連中がいますが、彼らも政権に参加すれば同じ道を辿ります。憲法も知らない政治屋が、実際の政治において仮にも憲法を試験でクリアし実務をこなしてきた官僚に勝てるわけがないんですから。「“官僚叩き”など愚痴でしかない」ということを、いい加減私たちは主権者として学習すべきです。何かを壊すのではなく、官僚を上手に使えるようになればいいだけなんですよ。
原則2:政府と与党を使い分ける二元体制から、内閣の元の政策決定に一元化へ。
 鳩山政権では、たしかに政府と与党を使い分けずにやろうとはしていました。でも、実態は内閣を率いる鳩山首相ではなく与党を率いる小沢幹事長が決めてましたよね。で、行き詰まって、結局政府と与党を使い分ける形に戻りました。今だって、野田首相と輿石幹事長が政府と与党を使い分けているでしょう?何事でもそうなのですが、「古いやり方」ってのも必ず合理的理由があるから採用されているんです。「何でも新しければ良い方法なんだ!」って理屈は、「子供騙し」だといい加減知りましょう(※新しくすること/変えることのすべてを否定しているわけではないので念のため)。「古いやり方」の利点を学習もせず、ただ「壊せばいい」「変えればいい」なんて言ってる人間では、新しいものなど何も生み出せませんよ。
原則3:各省の縦割りの省益から、官邸主導の国益へ。
 各省庁間で省益を争うのは、たしかに不毛かもしれません。ですが、各省庁を引っ張るはずの官邸が間違った方向に進んでいたら、それどころではありません。民主党政権内では閣内不一致が当たり前だったので、鳩山首相と菅首相は直々に日本の国益をズタズタにし続けました。「官邸主導で国益を害した」、これが民主党でしたね。省益どころか国益も失った散々な3年半でしたな。国益というのは、そもそも官僚とかだけが得るものではなく民主主義国家では国民全体が得るものです。そして、実際に得て初めて国益となるのです。「反対」「反対」と文句言ってるだけの人間は、何の益も産みません。そんな人間が、国益なんてものを得られるはずがないでしょう。民主党政権でよくわかったはずです。
原則4:タテ型の利権社会から、ヨコ型の絆(きずな)の社会へ。
 「タテ型の利権社会」ってのが何を意味しているのかわかりませんが、鳩山由紀夫といい、小沢一郎といい、「利権」「利権」と騒ぎ立てる人こそが俗に言う「利権」の張本人だったような?絆の社会がヨコ型なのかどうかもわかりませんが、その「絆」とやらで結ばれているはずの民主党なのに改選時308人もいた所属衆院議員が離散し、最終的には過半数割れまで起こして崩壊したのはどういうことなのですかね?ま、キレイゴトをやたらと並べ立てる人間って実社会にもいますが、こんなもんですよね。言行不一致で、精神面が幼稚で非常に脆い。群れないといられないから集団になって仲良しのフリをしたりもするけど、内輪のたった1つのトラブルで簡単にばらけたりしますし。同じでしたね、民主党って政党も。
原則5:中央集権から、地域主権へ。
 「地域主権」などと選挙の時はこんなキレイゴトを言っていましたが、政権を獲った途端、民主党は中央の権力を分散するとは言わなくなりました。そして、沖縄基地問題が完全に破綻して鳩山政権が倒れて以降はトラウマでも残ったか、「地域主権」につながる話など何一つ実現しませんでした。そこで湧いて出たのが「中央がやってくれないなら地方から日本を変えていく」という勢力です。こんな口先だけのキレイゴトを民主党が言ってたが故に、湧いて出たんですよ、減税日本とか大阪/日本維新の会なんてヘンなのがね。今回の選挙で仮に「維新が脅威」になるとしたら、自業自得ですな。

 そして、2009年版民主党マニフェストは、具体的政策を大きく5つ掲げていました。
1:税金は、官僚と一部政治家のものではありません。国民の税金を、国民の手に取り戻します。
 ……などと民主党はキレイゴトを並べ、「事業仕分け」というイベントを大々的に開きましたが、結果はご存じの通りです。たしかに一部支出を削減できたこともありましたが、捻出できるはずの「新しい財源」などというものは微額しか存在せず、“埋蔵金”はあっけなく使い果たされ、足りない分は結局「不況下での消費税増税」という最悪の形で私たち国民に返ってきました。「官僚と一部政治家から取り戻す」どころか、「国民の手からさらに税金をむしり取る」ことになりましたな。ただ、増税を決めた野田政権は不足する財源を補填した、つまりは「自ら尻ぬぐいをした」ということです。そして、「財源不足」は前回選挙時にも指摘されていたのに、あの時の私たち日本国民はなおも民主党を選んだのです。「消費税増税」を招いたのは誰なのか、私たちは今度の選挙の投票の前に一度真剣に考えておく必要がありますよ。あと、「衆院定数を80削減します」との記載もあったりしますが、この話は民主党政権が定数是正関連で「比例の議席を80減らす」と提案したところ公明党以下の少数政党が「自分たちの議席がなくなるから(もちろん表向きには「少数意見切り捨ては民主主義に反する」などとしていますが、実際はこれ。言い換えれば、既得権益維持。少数政党ほど自分だけが大事、国民などそっちのけ)」と猛反発して潰しました。今の政治が悪いのは民主党が悪いというだけではないということも、私たち国民はきちんと知っておく必要があります。
2:子育ての心配をなくし、みんなに教育のチャンスをつくります。
 より具体的には例の「子ども手当」です。たしかに、目的は間違っていなかった。しかし、結局民主党政権にとってプラスにはならず、財源不足で構想は破綻し、自民党というか主に公明党によって以前の児童手当に戻されてしまいました。そして、こんなことを言っていた民主党政権が末期にやったことと言えば、来春開校予定の3大学の不認可。「教育のチャンスをつくります」どころか「教育のチャンスまでも壊します」ってところですかね。「大学が多すぎる」という問題意識は正しい意識ではありますが、行政手続の変え方も知らないような人間が大臣になって手順を間違えた結果があれです。あんな調子じゃ今の複雑な世の中が良くなるわけもないですな。「素人に政治を任せてみる」と、ああなるって見本ですね。そういう事例も事欠きませんでしたね、民主党政権では。
3:年金、医療、介護の不安をなくし、誰もが安心して暮らせるようにします。
 もう皆さん忘れているかもしれませんが、自公政権が崩壊した理由の1つが「後期高齢者医療制度」でした。この「後期高齢者医療制度」はマスコミが過度に煽ったことから老人票がことごとく民主党に流れる大きな要因となり、「後期高齢者医療制度は廃止し」とマニフェストにも明記されているのですが、実際は廃止されていません。財源不足が理由です。批判するだけ批判して老人票を稼いだ挙げ句、民主党は何もせず、自公政権が作った「悪」とされた制度を利用し続けました。ご老体の方々はもっと怒ってしかるべきだと思いますがね。朝日新聞あたりが書き立てなければ怒ることもしないのでしょうか。
4:地域のことは、地域が決める。活気に満ちた地域社会を作ります。
 もっと具体的には、「地方の自主財源を大幅に増やす」「農業の戸別所得保障制度を創設」「高速道路の無料化」「郵政事業の抜本見直し」「ガソリン税などの暫定税率廃止」などが書かれていますが……「農家の戸別所得保障制度」と最近になって「郵政事業の見直し」をやった以外は何もしませんでしたね。私は「地域社会の活性化=国の活性化」なんてキレイゴトは幻想にすぎないと以前から思っていますが、皆さんはまだ信じるのでしょうか。
5:あなたの街の小さな会社や工場を支え、安心して働き続けられるようにします。
 「中小企業の法人税率を11%に引き下げ」「月額10万円の手当つき職業訓練制度」「地球温暖化対策を強力に推進し、新産業を育てます」……こんなことも言ってたんですな。職業訓練制度は実現しましたが、「法人税率11%」なんて夢のような話はどこへやら、温暖化対策なんて火力発電所全力運転で完全に逆行ですわ。温暖化対策のため菅政権なんて当初国内原子力発電比率を大幅に引き上げようとしていたのに、あの福島第一原発事故とその後のまずい対応で、電気料金引き上げをも招き、「安心して働き続けられる」どころかワーキングプアや完全失業者や求職の意志すら失って生活保護にすがる人々が増えました。「小さな会社や工場は倒産するか日本から出て行くほかはないという状況にしてしまったのが民主党政権じゃないか」と言いたいところなのですが……“反原発”のような反体制反社会的団体の活動を礼賛する雰囲気が今の日本全体にはあり、経済の基礎となるエネルギー問題について日本国民は結局真剣に考えず“脱原発”などという軽い言葉に踊らされ続けているだけですし、「本気で景気を良くしたい、そのためにはどうしたら?」など多くの人は考えていません(日々の暮らしで手一杯な以上、仕方ない面もあるのですが)。そんな主権者が、誰かに何か言える立場にあるのでしょうか?「これではやむなし」と言えるかもしれません。もちろん、政権として景気浮揚策を何も実行しなかった責任は問われなければなりませんが、景気は政策だけでどうとでもなることではないし、すべての責任が民主党政権にあるとするのは「行き過ぎかな」と私は思っています。

 掲げられた具体的政策の一部はたしかに実現しましたが、「2009年版民主党マニフェストは、おおよそウソだった」ということがこの3年半で実証されましたね。「民主党の政治家に日本を任せてみたのは失敗だった」、これが多くの日本国民の正直な気持ちではないでしょうか。私もそうです。前回小選挙区では民主党候補に投票したので民主党政権の悪行の責任の一端は投票した私にもあるのですが(※比例は自民党に投票。うちの選挙区では自民党の候補が最悪で、他に選択肢がなかった。実際その候補は大差で落選)、さすがにここまで酷いことになるとは思ってもみませんでした。
 一方、上記の選挙公約で選挙に通っておきながら、ここ数日離党する民主党所属の衆議院議員が相次いでいます。「民主党では選挙を戦えない」などと言っていますが、そんなことを言うこと自体許されるのでしょうか。特に比例の票で通った議員は「民主党」と私たち国民が書いて投じた票によって国会議員となり、そうでなくとも「民主党の候補だから」といろいろな団体個人から支援を受けたからこそ選挙に通ったはずです。おかげでセンセイとして偉そうな顔をし、数千万円の血税を歳費として受け取り、民主党からも活動資金をもらって彼らは食べてきました。なのに、自らの職責も全うせず責任を取ることすらなく、さっさと“泥船”民主党を捨て、他の政党に鞍替えして次の選挙も通ろうとするなど言語道断ですよ。民主党に残ったら許されるなんてことはありませんが、それ以上に人として許されてはならない輩だと私は思います。
 しかし、そんな下劣な輩の卑怯な行為も、民主党に残って次の政権誕生まで与党政治家として働く前衆院議員たちの政治責任も、「憲政史上最低最悪」と評された鳩山由紀夫と菅直人という2人の政治家の首相としての振るまいも、来月の選挙で再当選すればすべてチャラになってしまいます。「禊(みそぎ)を済ませた」とされ、「有権者が選挙で俺の私の行為を追認した以上、何も批判されることはない」とまたセンセイとして威張り散らせるのです。「1期勤め上げた」として、この3年半以上にね。そして、任期中また何千万もの歳費を受け取るのです。
 私たち日本国民は、彼ら民主党、元民主党を含む308人の衆議院議員の政治責任を、この3年半日本をダメにした責任を、追及せねばなりません。日本国の主権者として。その唯一の方法が、投票です。
 「政治が酷すぎる」と思うなら、「今の政治は許せない」と口にするなら、来月の選挙必ず投票しましょう。そして、投票行動で示して下さい。落選しない限り、議員という生き物は責任を一切感じません。だから、落選させるのです。私たちの手で。

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コメント

自民党政権もかなり批判をうけてましたが、実際それを選んできたのはその政権に与することで利益を得られる団体、企業でありそこの中で働く私もです。民主党のときも結局は同じで、借金多いのに税金上がるのはいやだとかで甘いマニフェストに飛び付いた国民の責任も大きいですよね。
やっぱり国益を考えない国民からは国益のためになる政治家は生まれてきませんね。
「痛みを伴う改革」を謳ってきた小泉元首相、私個人は世間で言われるほど悪く思ってなかったのですが…

投稿: エア・ウォーカー | 2012年11月17日 (土) 11時53分

体調悪くて、コメント遅れてしまって申し訳ありません。

改革を成し遂げた小泉政権も「切り捨て」た面も多く賛否両論あるでしょうし、麻生政権が方針がブレたことも事実ですし、安倍政権や福田政権などの自民党中心の政権も実際良くはなかったので、2009年時の国民が「変えたい」という気分になるのも当然と言えば当然だった、とは思います。
しかし、自分たちの「気分」で政権を変えてみてどうなったか、日本の政治は変わったのか、をこの3年半で私たちはその身を以て知りました。それが「間違い」であったならば、学習し、それを次へと活かす方法を考えなければならないと思います。そのためには、何が間違いだったのか、その責任は誰にあるのか、本当に政治家だけが悪かったのかを理解しなければなりません。私たちは1人1人が民主主義国家・日本の主権者(=責任者)なのですから。
過ちは、一度目は「知らなかったんだから仕方ない」とも言えます。が、二度目は「知らなかった」では済まされません。
同じ過ちを繰り返さないためにも、私たちは1人1人が真剣に考え、そして1人1人が真剣に投票に臨むべきだと思いますね。

投稿: ブルーメール | 2012年11月19日 (月) 20時16分

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