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2012年5月 2日 (水)

Bleumer的簡易シアター 2012 ~その2

その1からの続き>
 気づいたらうちにあったのは、ヤマハのRX-A1010メーカーページ>。

A1010
ヤマハAVアンプの上級シリーズ「AVENTAGE」の一番下のモデル(ややこしいw)で、7.1chアンプです。なんでこれがうちにあるかというと……安かったからですな、たぶん。推測するに、「うお、安い!」→「うーん」→(気絶)→以後不明→「あれ?」……という例のパターンだったんでしょう、たぶん。
 ま、それはともかく、この機種に目をつけていたのは確かです。その理由は、
○実売10万円弱ぐらい
○S映像入力端子装備
○フロントバイアンプ対応
○ネットワーク対応

「実売10万円弱」ってのは、予算の都合。「そのぐらいが限度かな」と。S映像入力端子ってのは不要といえば不要なんですけど、AVアンプってのはAVセンターでして、AV機器を一通り全部繋げてモニターやスピーカーへの出力を一手に引き受けることになります。となると、うちにあるS-VHSデッキやLDプレーヤーとの接続も考慮しておく必要があり、特にS-VHSデッキだとコンポジット端子ではなくS端子で繋ぎたいので、せっかく買うなら「S映像入力端子装備」を考えていました。「フロントバイアンプ対応」というのは、今回AVアンプを買うのはメインスピーカーであるB&W DM601 S2(※バイアンプ/バイワイヤリング対応)を十分に駆動するためですし、自室は狭く5.0chあれば十分なので、「ならば、バイアンプにしてみよう!」ってことですな。「ネットワーク対応」は、うちにはミュージックライブラリが入ったiPhone4S/iPad2があるので、どーせならそれらをAVアンプに流して音を出してみたいと思ったからです。
 「実売10万円弱」ってところでオンキヨーのTX-NA709とかパイオニアのVSA-LX55とかデノンのAVR-3312とかが候補になってたんですが、「S映像入力端子装備」でVSA-LX55が脱落、「ネットワーク対応」の点で不具合報告の多いAVR-3312やiOSのライブラリ曲を無線LAN経由では再生できないTX-NA709が脱落って感じになりまして、結果RX-A1010は有力候補だったわけです。ただ、私はヤマハのプレーヤーやスピーカーは使ったことがあるんですけど、アンプは使ったことがなく、以前のヤマハは今ほどピュア用アンプに力を入れてなかったことから音の傾向とかも知らないので、「大丈夫なんかいな?」というのはありました。ネットではヤマハのAVアンプは「DSP頼りで音質的にはたいしたことない」みたいな評価が一般的ですし、情報サイトを見ても現フラッグシップのA3010やA2010は良いけど、A1010は「一段落ちる」みたいな記事しかなく……日本橋とかに試聴に行けば良かったんですが、仮に試聴したとしてもAVアンプはピュア用アンプと違って試聴環境がきっちり整っているわけではなかったりするし(映画なんて見せられたって、音質評価なんてできませんわ)、「買うのはボーナスシーズン」って考えてたこともあって時間もとれなかったですからね、実際。突然安くなってたりしたので、「ええい、買っちゃえ」とキレたあたりで記憶が吹き飛んだよーな?、たぶん。
 そんなこんなで、気づいたらうちにRX-A1010があったために(しつこい?)、セッティングしてみまして、自室の環境はこうなりました。
■アンプ:ヤマハ RX-A1010
■メインSP:B&W DM601 S2(バイアンプドライブ)
■センターSP:デノン SC-C33SG
■サラウンドSP:デノン SC-A33SG
■サブウーファー:なし

以前メインを張っていたSC-A33SGはサラウンドスピーカーになり、D-11XMはD-057FXC共々引退しました(もしサラウンドバックを配置する場合は、D-11XMを使う予定。6.0chだったら、D-057FXCを使うのもアリですな)。
 で、肝心の音ですが……全体的に骨太になりました。最近ネットでは「アンプで音は変わらない」という説が流れたりしてるようですが、出てくる音はかなり変わりましたわ(いくらなんでも、「アンプで音が変わらない」ってことは経験則上ないと私は思いますけどね。例えば“ドンシャリ”代表のデノンと“スカキン”代表マランツのピュア用アンプの音を同じスピーカーで聴き比べて「同じだ」と判断されるなら、たしかに「変わらない」と言えるでしょうけど……ま、そう感じる人がいてもおかしくはないので、判断はお任せします)。チャンネルあたり実用最大出力30W(6Ω)のSA-205HDと、同じくチャンネルあたりの実用最大出力170W(6Ω)のRX-A1010を比較していいのかって気もしますが、その30WでB&W DM601 S2のツイータ/ウーファー両方を駆動していたのと170Wでツイータ/170Wでウーファーを独立駆動しているのとでは違いが出る方がむしろ自然だと思います。大出力にて独立駆動することで、ツイータもウーファーも生き生きと仕事をするようになった感じです。サブウーファーなしのセッティングなので、メインスピーカーのウーファーユニットに低域全てを任せるのはSA-205HDもRX-A1010も同じなんですけど、RX-A1010で鳴らしている時はDM601 S2のケブラー・ コーンウーファーがよりサブウーファー的役割を果たしているのがわかるようになりました。ツイータ側の駆動力も増した分、解像感も増し、より細かいところまでハキハキと再現してくれるようになりましたし、サラウンドスピーカーがSC-A33SGになったことでこちらも低音が強化され、5チャンネルで鳴らすとSA-205HDのときと同じボリュームレンジでも音圧が相当強くなったように感じます(※ただし、全チャンネルとも低音が妙に強調されているといった感じはない)。センタースピーカーもより太い音を出すようになったし、DM601 S2とのコンビネーションも悪くないと思います。絶対的な音質ってのは他のメーカーのアンプや上位機種との聴き比べもしていないし正直わからんのですが、音楽再生であっても普通のボーカル曲であれば結構な再生能力のアンプじゃないかな、と。全域の解像重視といった感じではなさそう(ピュアシステムの音と比べると、高音域が少し弱いかも?)なのでクラシック等には向かないかもしれませんが……少なくとも、高価ではないスピーカーをビジュアル用に駆動させる中級AVアンプらしい用途であれば十二分の能力だと思いましたね、私は。
 また、RX-A1010に替えて一番良かったのは、iOSアプリ(※Android版もある)「AV CONTROLLER」が使えるようになったことですな。これをiPadで使うことの快感ときたら、もう……

Img_0011
日常的に使う機能はほとんどiPad上でコントロールできてしまう(※細かい設定とかはリモコンで直接操作する必要あり)上に、iPad内のライブラリ曲/アルバム/プレイリストを呼び出してRX-A1010から音を出力できちゃうし、先日のアップデートでiPadにバックグラウンド処理させることもできるようになりました(以前は他のアプリを起動すると音楽再生も止まってしまっていたんですが、アップデート後はRX-A1010にiPad内の音楽を再生させながら、Safariで閲覧したり、Twitterでつぶやくとか別の作業もできるようになった)。LANさえ構築できてしまえば(無線ルーターがあればLANケーブルで結ぶだけで完了ですが)、DLNAでPC内の楽曲データを再生することもできるし(WAV・MP3・WMA・AAC・FLACに対応。ATRACはダメだけど、対応ファイルであればウォークマンのライブラリもデジタルのまま送り込める)、ネットワーク上のエラーも今のところ一度も出ていませんし。RX-A1010のネットワーク機能は本当に素晴らしいですわ。
 ただ、良いところばかりではありません。S映像入力端子を装備していることに拘ったからこの機種になったわけですが、その入力されたSDアナログ映像を今のHD液晶テレビに出力する際はアップスキャンする必要があります。RX-A1010にはアップスキャン用のコンバーターが搭載されてるんですが、そのコンバーターの性能がショボい。コンポーネント端子に接続したDVDプレーヤーの映像でいろいろ試してみたんですが、自室の液晶テレビ(シャープAQUOS LC-32DS6)に搭載されているスケーラーの方がマシな場合すらある始末でして……上位機のRX-A2010だとコンバーターが「HQV Vidaビデオプロセッサー・VHD1900」と公表されているんですけど、RX-A1010は何が使われているのかも「国産品」としか公表されておらず怪しいんすよねぇ。これは失敗しましたわ。S映像入力端子に拘るのであれば、コンバーターにも拘るべきでした。AVセンターとしてアナログの映像処理も重視するなら、10万円弱ではなく、もう一段上のクラスのを狙った方が良いと思いました。また、RX-A1010は自動音場調整に「YPAO」というヤマハ独自のシステムを搭載しているんですが、これ、SA-205HDの「Audyssey 2EQ」とさして変わらないレベルですね。測定させたんですけど、前3チャンネルの定位の真ん中の位置がどうしても気に入らなくて手動でさらに微調整せざるを得なかったです(まぁ、うちのスピーカー配置はいびつだったりするので、ドンピシャに調節するのは難しそうですが)。上位機RX-A2010では音に補正もかけてくれる「YPAO-R.S.C.」というシステムを搭載していますし、同じクラスでもパイオニアのVSA-LX55だと「Advanced MCACC」に「フルバンド・フェイズコントロール」と補正しまくる凄いシステムを搭載してますから、音場を全自動でバッチリ調節してほしいならRX-A1010は選ぶべきではないかもしれません。
 ヤマハAVアンプといえば、の「シネマDSP<3Dモード>」は、「AV CONTROLLER」と組み合わせるといろいろ遊べますね。ただ、Blu-ray Discなんかの高音質フォーマットに適用すると処理能力不足で音質低下を招いたりしちゃうみたいなので、結局「一番使いたいときに使えない」みたいな感じだったりするのは残念ですな。ま、本気でDSPを使いたいなら、高性能プロセッサでリアルタイム処理できる最上位機・RX-3010を買えってことですかね。
 うちでは、HDMIでPS3とXBOX360をRX-A1010に繋いでいるので、ボタン入力に対する遅延も問題になるのですが、試してみたところ、特別「うわっ」となるような遅延は感じられませんでした。ただ、ピュアダイレクトモード(※いろいろな回路処理をパスできるモード)のON/OFFで、格闘ゲームでの入力感に差があるよーな気もしたので……影響は少なからずあるように思えます。この点、オンキヨーのAVアンプには遅延対策の「ゲームモード」が搭載されており、これをONにした場合遅延が約1フレームまで短縮されるとか。ヤマハのAVアンプも、ゲーム対策を明示した同様のオプションが搭載されるとわかりやすくていいんですけどね。

 AQUOS LC-32DS6とのHDMI連動も特に問題ないし(連動がおかしかったら、設定→HDMI設定のHDMIコントロールをON/OFFしてやればだいたい直る)、ウーファーが活性化して音の重心が下がりSA-205HDでの音の軽さを解消できましたから、RX-A1010に替えて正解だったと思います。
 これにて、2012年版Bleumer的簡易シアター完成でございます。今回こそは「完成」であり、AVENTAGEのメーカー5年保証をきっちり使い切るくらい長い間使い込みたい、と思っております。

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