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2011年4月23日 (土)

復興構想会議ですか

 有識者からなる「東日本大震災復興構想会議」っていうものが政府により設置され、震災復興につき議論されているようです<官邸サイト>。
 この「有識者からなる会議」って、自民党も民主党も大好きですよね。今まで何度も見ましたよ。首相が誰か「偉い人」をたくさん呼んできて、「偉い人」にいっぱい議論してもらって、「有益な政策」ってのを提言してもらって、それによって「よりよい政治を」って、そういうシステムですよね。
 その一環で、今回も「偉い人」ってのが呼ばれてるみたいですけど……こういう会議の提言って、本当に「よりよい政治」ってのに繋がってきたんでしょうかねぇ?
 私には極めて疑問です。だいたい「偉い人」ってのが「わからんでもないけど、本当にこんな人で大丈夫なのか?」って人が選ばれてて、その人たちにいっぱい議論してもらうと勝手な意見のぶつけ合いになって収拾がつかなくなって、議長にされちゃった人が何とかとりまとめた提言は体をなしてなくて、受け取った政治家は結局をそれを活かすこともなく……ってイメージがあるんですけど。それこそ「ムダであって、そんなもんは仕分けるべきじゃないのか?」って思いますよ。提言なんてもんでよければ、行政の専門家たる官僚のトップ・事務次官会議なんかで決めちゃった方がよほどマシなもんになるんじゃないかな(縦割りな官僚組織を各次官がフルに使えば、極めて迅速に結論を出すだろうし)。
 それに、そんな会議の提言なんぞ、活かされずにムダになった方がよほどマシとも考えられます。そもそも、この国は民主主義国家です。国政を託すべく議員を選挙で選んで(=民主的過程)立法府たる国会を構成し、その議員の中から行政を司る内閣を組織し、国会と内閣が協力して国政を担うというのが日本国憲法の建前です。つまり、主権者たる国民から国政を担うことを託されているのは原則として国会議員だけであり、そうでない者が国政を担うということは、外部登用の国務大臣など例外的に認められているにすぎないのです。にも関わらず、政府が敢えて民主的過程を経ないどっかの誰かを連れてきて、その人たちの意見で国政を動かしてしまうっていうのは……戦前に民主的過程を経ない軍人たちが政治を動かしていたのとさして変わりません。また、日本の一般大衆が忌み嫌っている(らしい)「官僚統治」というものの問題点とも共通します。「官僚統治」が許されないというのなら、なんでこんな訳のわからない人たちの意見だけが国政に反映されるシステムなのに一般大衆が寛容なのか、私には理解できなかったりします。「有名人だから大丈夫」と誰もが思うのならば、「賢人会議」でも作って統治してもらえばいい。民主主義なんて面倒で非効率なものはやめてしまうべきです(憲法を変えてしまえば可能ですよ?)。

 今回の「東日本大震災復興構想会議」には、民主的過程を経た被災地の3知事が呼ばれていたりしますけど……「偉い人」ってのに、やっぱり「本当にこんな人で大丈夫か?」って人がいますね。復興に建築家や都市工学、防災の専門家が必要なのはまだわかるけど、一流企業の執行役に新聞屋に作家に脚本家?特別顧問に哲学者?私、この人たちにこの国の行く末を託した覚えはないんですがねぇ。
 で、今日は第2回目の会合だったようですが、知事さん達がそれぞれ多様な意見を述べられたとか。地方行政の責任者でさえこんなで、さらに他の訳のわからない委員さんたちが発言しだしたら……やっぱり収拾がつかなくなって、いつまでも結論が出ないでしょうね。おめでとうございます、菅首相。あなたの指導力とかなんとかは、この会議のおかげでさらに評価が下がるでしょう。そんなことより、政府の復興の方針すら定まらないんじゃ、家を失った被災者の皆さんの生活はいつまでたっても……。
 まぁ、本来国政を決めていくべき国会が機能しないこの国では、こういう会議でもして国民に見せておかないと仕方がないんですかね。
 「本当に何もしない、何もできない国」なんですかねぇ、日本って。

 え、「てめぇだって、タラタラ文句言ってるだけだろうが」、ですか?
 じゃあ、ここで勝手に私も提言させていただきますよ。「Bleumer的復興構想」ってやつを。国会議員でもない人が委員に選ばれるのなら、一市民の私の勝手な意見でも、まぁ、いいでしょう。とりあえず書いてみます。
・まずは福島第一原発の全基冷温停止を国の最優先事項とする。
・そのために国力を投入することを惜しまない。国民の権利を一部制約してでも行うべく強制力を伴う時限法策定(ただし、権利制約に対しては補償すること)。周辺地域の土地は国で収容。住民の生活は一定期間国で保護(年内は想定される収入を補償。以降は生活保護適用)。JR東日本に常磐線から発電所までの線路設置を要請(物資搬入のため。仮設でよいが、10年はもつものを。要請に応じてもらえないなら強制)。
・放射性物質による汚染が想定される地域を調査地域として設定の上、地域内の年内の作付け、漁業は禁止(放射線量測定のための作付け、漁のみ国の厳格な管理下で続行。もちろん市場出荷は規制値以上以下に関わらず一切禁止、測定結果は常に開示)。地域内の一次産業従事者の年内の生活費は国で保護(想定される年内の収入全額を補償)。
・津波被災地復興については、津波対策のため時間をかける(3年とか5年とか)法制度を確立。その間は仮設住宅使用を認めた上で土地所有権を制限(もしくはいったん国が強制的に買い上げ)。最低でも今回の津波に耐えられるよう土地改良し、改良前の建物建築は禁止。土地改良費用は国が負担、改良後の建物建築費は権利者負担。土地改良工事中の住民の生活費は……うーん。仕事による収入がない人について、年内は津波により失われた収入の全額補償。以後は一律生活保護適用かなぁ。
・平野部の水没地域については、調査の上、土地改良が可能であれば同様に実行。不可能であれば、国で土地を収用し、以後居住地にすることは禁止。
・費用は可能な限り国債発行で負担。増税の場合は、震災復興税であることと、震災復興完了時に戻す時期(延長不可。足りなければ再度法律を作るか国債を追加発行すれば良い)と戻す税率(現時点の税率)を明記の上で法制化すること。
ってところですかね。まぁ、国の指針とするには足りないところだらけでしょうが、思い付くのはこの程度なので。

 ド素人が考えただけでも今回の復興のための法整備が困難を極めることは間違いない(憲法に反するところが多々ある…)上に、それを迅速かつ強権的に決めてしまわなければ手遅れになってしまうと容易に想像できるのですが……いいんですかねぇ、国会が呑気にいつもの調子で「責任追及」なんてやってて。結局、原発は東京電力が何とかしてくれて、津波被災地にはなし崩しで家が元の場所に建っちゃって、形だけ復旧して終わりってなりそうだなぁ。

 それでも何とかなっていくのかな。ある意味、凄いですよね日本って。お上がどれほどダメでも、いつも何とかしちゃいますもんね。今回の復旧復興も、何とかなるもんなんですかねぇ。
 それなら、それでいいか。多数の犠牲者を出す過ちを何度繰り返すことになっても、今を生きている人間は誰も傷つかないで済むもんな。特に、政治家センセイのキャリアには傷がつかないですもんね。一石二鳥で万々歳、あっはっはっ。
 ……国が衰退するわけだ。

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