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2011年3月31日 (木)

サルコジ大統領来日

 フランスのサルコジ大統領が来日したようですね。早速、菅首相と会談し、フランスの持っている原子力に関する知識や機材を提供してくれるとか……実際、フランスの原子力大手企業アレバ社のCEOも大統領に先立って来日中なんですよね。うーむ、ヨーロッパ各国の大使館が東京から逃げだしているという中、政治のトップと企業のトップが揃って東京に乗り込んでくるとは。驚きました。
 今まで知らなかったんですけど、フランスは世界第2位の原発保有国で、電力の実に約78%を原子力発電に依存している“原子力大国”なんですね。高速増殖炉の研究で日本と協力関係にある国ってことは知ってたんですが、ここまでとは……3位の日本、1位のアメリカ、そして2位のフランスが協力すれば、福島第一原子力発電所の事故もより早期に収束に向かうかもしれませんね。いや、向かってほしい。そうなることを、強く祈りますよ。
 それにしても、フランスの原子力に対する覚悟ってのは凄いですな。アメリカのオバマ大統領も、昨日、「アメリカの原子力政策を変更しない」「今回の事故の教訓を、今後の原発の設計や建設の際に生かしていく(このへんがアメリカ。前にも書きましたが、失敗を学ぶ姿勢が素晴らしいです)」と演説したそうですが、日本に直接来ることまではしてませんからねぇ(同盟国なのに)……この点サルコジ大統領は日本に自ら乗り込んで、日本と協力することを表明し、それによって福島第一の事故が収束に向かえば「フランスの原子力技術は世界一」って世界中に強くアピールできるわけです(そうなれば、フランスの原発技術を強力に売り込める、と)。本気で国家戦略として原子力ってものに取り組んでいるんでしょうね、フランスは。こうすれば世界にアピールできるってことは誰でも分かることですけど、このタイミングで実際にやってしまうってのは……本当に凄い。恐れ入りました。

 これと比べて、当の日本ときたら……はぁぁ。
 官邸は、むしろ「よくやってるなぁ」と思います。政府としてもっとうまくやろうと思えばできるのかもしれませんが、実際やってみたら誰であろうとあんなもんじゃないかな(何でも権限が制約されている今の日本政府ではどうしようもない面もあります。アメリカ式にしたくても、現行憲法上できるかはかなり疑問ですし。文句言ってるタカ派の人たちって、本当に憲法読んだことあるのか?)。危機対応なんて考えたこともなかったであろう民主党政権としては、あれでも精一杯でしょう。特に、官房長官は枝野さんで本当に助かりましたよね(あの人が「政治家として有能だ」とか「首相の器だ」とか言ってるわけではないので、あしからず)。前の官房長官じゃ失言して国中の猛反発を招いてたかもしれないし、その前とかさらにその前の官房長官だったら記者会見でしどろもどろになっちゃって大混乱になってたでしょう。首相もヘボい割にはよく耐えてるんじゃないかな。これが前の首相だったら……日本は終わってたでしょうよ。
 問題は、国権の最高機関である国会の方ですな。TVには映らないところで仕事はしているんでしょうけどね。まず、与党としての民主党が何をしているのやら、さっぱり見えてこない。小沢派とか何してるんですかねぇ?同じく与党の国民新党は、こんな時まで郵政改革法案に固執しているとか……ありえない。野党第一党の自民党は、裏方的な役回りもしているみたいだけど、やっぱり党利党略から抜け出せていない気がする。特に、自らが強く推進してきた原子力発電事業を「見直すべき」みたいな発言を党首がしてみたり、責任感が感じられない。そして、そんな自民党と歩調を合わせているかのような公明党は、子ども手当が廃止されれば復活する児童手当の拡充を画策していたとか。そんなに目先の手柄が欲しいですか、この一大事に?……何なんですかねぇ。今が「国難」だってことすら理解できないんですかね、日本の政治家センセイって。
 今の状況はまさに「国難」なわけです。自衛官や警察官、消防隊員、被災地の地方公務員、名もなきボランティア、被災者の皆さん、その他の国民それぞれが必死で働いているから国が何とかなっているんでしょう?それなのに、超高給取りのあなた達が今国会議員としてしっかり働かなくていつ働くというのか?これから復興を進めていく上で、緊急的な補正予算を成立させたり特別立法など国会でしか決められないことがたくさん出ます。「今年の国会の会期は、特別立法で通年にしよう」ぐらいのこと、なぜ誰も言わないのか?自民党も野党のままでいるつもりなら、「原子力は大事だ。我々は原子力推進から一歩も引かないぞ」くらいなぜ言わない?財源の決定的な不足は明らかなんだから「子ども手当をなくせ」というなら、「児童手当も一時凍結すべきだ」って言う議員の1人くらいなぜいないのか?本当にくだらない人の集まりなんですかねぇ、国会って。
 明日から平成23年度になるわけですけど、こんな非常事態です。解散総選挙して再度政権交代なんて、少なくとも23年度中は不可能ですよ(東北の被災地で、まともな国政選挙なんてできるわけがない)。ならば、23年度限定で民主党と自民党が大連立するくらいのこと、したっていいんじゃないですか?国会審議にじっくり時間をかけている場合じゃないんです。こんなときまで党利しか考えられない国民新党やら公明党やら国政の邪魔でしかない社民党なんざ切り捨てて(何でも反対の共産党は、反対意見代表として聞くだけ聞けばいい)、緊急の政策を両党でしっかり協議した上で迅速に決議し、復興へまい進するべきだと私は思います。そうでもしないとまた政策が場当たり的になってしまって、戦略的運営なんてできないと思うんですよね、この国は。また、そこで国民の納得のいく実績を上げれば、国民の支持は民主党ではなく、国政に“活”を入れた自民党に対して高まると思うので、自民党にとっても悪くない話だと思うんだけどな。

 日本も、大臣の肩書きだけじゃなく、本当の意味での戦略的国家運営をできるようにならないといけませんな。民主主義国家の先駆者であるアメリカやフランスには、まだまだ学ぶべきところが多いですわ。

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